公開日:2023.03.03 更新日:2024.08.21
田舎の空き家はどうしたらいい?おすすめの活用例をご紹介
空き家や空き地は所有しているだけで税金をはじめとした維持・管理コストがかかるため、放置するのではなく何らかの形で有効活用するのがおすすめです。
ですが田舎に空き家をお持ちの場合、立地などの都合上から「どうやって活用すれば良いのか分からない」とお悩みの方も多いでしょう。
そこで今回は、田舎の空き家・空き地のおすすめ活用例を紹介するとともに、空き家を放置するリスクや活用のヒントなど、知って得する情報を一挙にまとめます。
田舎の空き家・空き地のおすすめ活用例6選
空き家にはシェアハウスや宿泊施設、飲食店などさまざまな活用方法がありますが、いずれにおいても立地が重要なカギを握ります。
だからといって「田舎の空き家・空き地は活用が難しい」とは限りません。
ここではさまざまなエリアで空き家活用をサポートしてきたアキサポでの空き家活用事例を交えながら、田舎の空き家・空き地のおすすめ活用例をご紹介します。
【空き家/空き地の主な活用例とメリット・デメリット】
活用方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
①戸建て賃貸 | 需要が多いにも関わらず供給量が少ない賃借人の退去後は自分で居住することも出来る | 1戸のみの場合、空室になると家賃収入がゼロになる |
②アパート経営 | 戸建て賃貸より空室リスクが低め(戸数が複数あるため) | 築年数が経過するほど収益性が落ちやすい |
③駐車場 | 空き地でも初期費用を抑えやすい | 税制上の優遇措置が少ない |
④太陽光発電 | 補助金を活用しやすい | 発電量が環境や天候によって左右される |
⑤古民家カフェ | 築年数の経過した空き家を有効利用できる | 建物が古いため、リフォーム・リノベーション費用が高額になりやすい |
⑥健康増進施設 | 地域貢献度の高い空き家活用が可能 | 周辺のニーズに左右されやすい |
① 戸建て賃貸
10年間空き家だった住居を新たな賃貸住居へと再生した活用事例です。
こちらの物件は、所有者ご夫婦が10年間欠かさず換気や掃除を行っていたおかげで、10年間空き家だったとは思えないほど建物の状態が良好でした。
また、ご相談いただいた際に「大切にしてきた家の雰囲気は残してほしい」とのご要望があったため、水廻りなどの必要最低限の部分のみリノベーションを実施。
新たに入居した新しいご家族からは「所有者ご夫婦が長年かけて造りあげたご近所付き合いのおかげですぐにご近所の方と打ち解けることができ、この時代にとても貴重な経験をさせてもらっている」とご好評をいただいています。
② アパート経営
1972年に建てられたこちらの木造2階建アパートは、所有者様がお母様から譲り受けた思い入れのある建物でした。
元々はお風呂がないアパートだったため、間取りを変更しユニットバスを設置。内装は新築さながらの綺麗な仕上がりとする一方で、思い入れのある外装はあえて元のイメージを残しつつ塗装を施しました。
③ 駐車場
空き家になってからおよそ10年間放置されていたこちらの物件では、建物内の片付けや草木の手入れなどが所有者様の負担となっていました。
そこで現状を踏まえて、駅からの距離が離れていても収益をあげられるよう土地を最大限有効活用できる駐車場としての活用を実施しました。
④太陽光発電
太陽光発電で使用する太陽光パネルは建物に設置するタイプだけでなく地面に設置するタイプも用意されているため、空き家・空き地の両方に対応した活用方法だといえます。
太陽光発電の強みは何といっても「集客の必要がない」ところ。
立地が悪く、集客が難しい場所であっても、太陽光発電なら空き家・空き地の有効利用が可能です。
また、導入時には自治体から補助金を受けられる可能性があるため、初期費用を抑えて空き家・空き地を利活用したい方にもおすすめです。
⑤古民家カフェ
こちらは住居として使用されていた築46年の一軒家の空き家をシェアカフェとして活用している事例です。
所有者様の強い想いから「コミュニティの場」としての活用方法を検討したところ、住宅街で人通りが多いにもかかわらず飲食店が少ないという調査結果が判明。すでに他のエリアでシェアカフェを企画・運営する不動産会社と連携し、曜日がわりで出店できるシェアカフェへ再生する運びとなりました。
⑥健康増進施設
2階建ての一軒家であるこちらの物件では、以前は1階で所有者がパン屋を、2階で所有者のお母様が美容室を経営していました。
2021年4月にご家族の事情で廃業となってしまいましたが、その数か月後にアキサポにご相談をいただき、調布市のデジタル機器を活用した高齢者健康増進事業の一環で「デジタルリビングラボ」へと生まれ変わりました。
田舎の空き家を放置するとどうなる?
田舎の空き家を放置すると以下のようなリスクが高くなります。
1.特定空き家に指定され税金などの経済負担が増える 2.倒壊・犯罪などのリスクが高まる 3.近隣への迷惑となる |
ここからそれぞれのリスクについて解説しますので、順にチェックしてみましょう。
1.特定空き家に指定され税金などの経済負担が増える
「特定空き家」とは、2015年5月に施行された「空家等対策特別措置法(通称:空き家法)」の中で以下いずれかに該当する空き家を示す言葉です。
1.そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態 2.そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態 3.適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態 4.その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態 |
これらに該当し特定空き家に指定されると、行政からの助言・指導、勧告、命令、代執行などの対象となるだけでなく、固定資産税および都市計画税の優遇措置が解除される可能性があります。
固定資産税 | 都市計画税 | |
---|---|---|
敷地面積200㎡まで | 1/6に減額 | 1/3に減額 |
敷地面積200㎡以上 | 1/3に減額 | 2/3に減額 |
特定空き家に指定された場合 | 優遇措置なし | 優遇措置なし |
優遇措置が解除されると、固定資産税は最大6倍、都市計画税は最大3倍にまで跳ね上がる可能性があり、所有者にとっては経済的な負担が大きくなります。
2.倒壊・犯罪などのリスクが高まる
空き家に関わらず、建物は年月の経過とともに劣化するものです。
定期的に手入れや管理を行うことで劣化に歯止めはかけられますが、空き家を放置していると建物や設備の劣化が加速し、その分建物が倒壊・崩壊したり、屋根・外壁が落下したりするリスクは高くなります。
万が一こうした問題が起こり、周辺の建物や人に危害を及ぼした場合、補償問題に発展する可能性があるため十分注意が必要です。
また、放置されていることが客観的に見ても分かりやすい空き家は、不法侵入、不法投棄、放火、窃盗などさまざまな犯罪行為の温床となり、実際に空き家が犯罪に悪用されてしまったケースもあります。
3.近隣への迷惑となる
空き家を放置することで最も被害を受けやすいのは近隣の住民・建物です。
【近隣への悪影響一例】
・庭の草木が近隣の土地に侵入してしまう ・悪臭が発生 ・害虫、害獣が近隣の建物にも被害を及ぼす ・不法投棄による土壌汚染 |
こうした形で近隣住民に迷惑をかけてしまうと、将来的に空き家を利活用する際にも協力を得られないなどの不利益を招く可能性があるため大きなリスクだといえます。
実際に、田舎の空き家を有効活用できるのか?
田舎に空き家をお持ちの方にとってやはり気になるのは「人が少ない田舎で空き家の利活用が可能なのか?」という点でしょう。
そこでここからは、上記の疑問に対する答えを二つの視点から解説します。
プロに相談するのがおすすめ!
結論から述べると、「田舎であっても空き家活用は可能」です。
ただし、適切な活用方法の選定やプランニングには専門的なノウハウが必要なため、プロに相談するのがおすすめです。
アキサポの場合、物件の周辺環境や立地条件など現地調査を行った上で、活用をはじめとしたご相談に乗りますので「そもそも活用できるのか?」という疑問をお持ちの方も大歓迎です。
また、実際に空き家活用をはじめる場合、リノベーション費用はアキサポが全額負担します。
実際に9割近くの方が「0円で空き家をリノベーション・活用できた」とお答えていただいていることからも分かるとおり、アキサポで費用を抑えて空き家活用をはじめられる仕組みを用意していますので、興味がある方はお気軽にお問い合わせください。
農地付き空き家などの需要は高まっています!
「農地付き空き家」とは、文字どおり農地と空き家がセットになった物件です。
実はここ数年、農地付き空き家のニーズは高まっており、コロナ禍以降はさらに地方への移住に対する注目度が高まっている状況です。
農地と空き家がセットになった農地付き空き家は「田舎暮らし」「田舎でのスローライフ」を考える人にとっては魅力的な物件であることから、移住者を受け入れたい全国各地の自治体がさまざまな形でのサポートも実施しています。
都会の空き家の場合、農地と空き家がセットという物件は少ないため、農地付き空き家の需要の高まりは田舎で空き家をお持ちの方にとって追い風だといえるでしょう。
田舎での空き家活用まとめ
農地付き空き家の需要が高まっていることもあり、田舎でも空き家活用の可能性は十分にあります。
ただし、空き家活用自体の選択肢が非常に豊富であるため、最適な活用方法を見出すためにはプロの手を借りるのがおすすめです。
アキサポでは、空き家に関して必要なことや手間がかかることをトータルサポートしていますので、まずはお気軽にご相談ください。
よくあるご質問
田舎の空き家を放置するとどうなる?
田舎の空き家を放置すると、「特定空き家に指定され税金などの経済負担が増える」「倒壊・犯罪などのリスクが高まる」「近隣への迷惑となる」などのリスクがあります。
特定空き家に指定されると、行政からの助言・指導、勧告、命令、代執行などの対象となるだけでなく、固定資産税および都市計画税の優遇措置が解除される可能性があります。
地方や田舎にある空き家は活用できる?
農地付き空き家の需要が高まっていることもあり、田舎でも空き家活用の可能性は十分にあります。
ここ数年、農地と空き家がセットになった「農地付き空き家」のニーズは高まっており、コロナ禍以降はさらに地方への移住に対する注目度が高まっている状況です。
空き家の活用方法は?
空き家の活用方法には、賃貸住宅や店舗、ゲストハウスや民泊施設など、さまざまな選択肢があります。
観光施設として活用できれば、地域コミュニティに対してプラスに働く可能性も出てきます。
リノベーションして賃貸物件として活用する方法は、今ある空き家の所有権はそのままに、継続収入を得られる方法です。
空き家を資産として活用していきたい方におすすめです。