公開日:2022.02.28 更新日:2024.08.30
一般人がレインズマーケットインフォメーションで不動産情報を調べる方法
レインズや、レインズマーケットインフォメーションという言葉を、不動産の売買を検討している方は一度は耳にしたことがあるかもしれません。
なんとなく不動産にまつわるさまざまな情報が掲載されているサイトらしい、ということは知っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただ、実際に使ったことがなければ、具体的にどのような情報が手に入るものなのか分からないですよね。
そこで今回は、不動産の売買を検討している方が知っておくべきレインズマーケットインフォメーションについて解説していきます。
1.レインズマーケットインフォメーションとは?
レインズマーケットインフォメーションを説明する前に、よく似ているものとして挙げられるレインズについて説明します。
レインズ(REINS)は、「Real Estate Information Network System」の略で直訳すると、不動産情報ネットワークシステム。全国の物件情報や過去の成約事例が掲載されている総合サイトのようなものです。
レインズは、全国の不動産会社が利用しているサイトで、会員とならなければ閲覧できないようになっています。会員になれるのは全国の不動産仲介会社の人のみなので、一般の人は閲覧できません。
レインズができる前は、不動産仲介会社でも周囲の成約事例や売出物件情報などを共有していなかったため、不動産流通業界は不透明な部分が多分にありました。その不透明さをなくすためにできたのがレインズです。レインズは今や不動産取引を行ううえでなくてはならない基盤のような存在となっています。
レインズを利用すると媒介契約制度に基づく登録によって不動産取引を安全に行うことができますし、蓄積された豊富な取引事例を参考にして適正価格で安心安全な不動産取引を行うことができます。
参考:レインズとは?|国土交通大臣指定 公益財団法人 東日本不動産流通機構
一方、レインズマーケットインフォメーションとは、一般の人も見れる不動産情報サイトのことをいいます。2007年より活動を開始しています。
レインズとレインズマーケットインフォメーションの違いは、レインズが不動産仲介会社の人向けのサイトで、レインズマーケットインフォメーションが一般の人向けのサイトというところ。
閲覧できる情報は、レインズとレインズマーケットインフォメーションでは異なる部分があります。レインズで保有する情報を基に、実際に売買が行われた物件の成約価格などの取引情報が提供されているのがレインズマーケットインフォメーションです。
レインズとレインズマーケットインフォメーション、どちらも国土交通省から指定を受けた不動産流通機構が運営をしています。
不動産流通機構は
東日本レインズ(東日本不動産流通機構)、中部レインズ(中部圏不動産流通機構)、近畿レインズ(近畿圏不動産流通機構)、西日本レインズ(西日本不動産流通機構)の全国4ヶ所あります。
2.レインズマーケットインフォメーションで何が分かるか
レインズマーケットインフォメーションでは、一般の方が不動産の売買などを考え周辺物件の成約事例を調べて、相場を知りたいというときに役立ちます。
具体的にレインズマーケットインフォメーションで分かることとは何なのか、見ていきましょう。
2-1.在庫状況や成約情報
レインズマーケットインフォメーションでは、レインズが保有する全国の取引情報の取得ができます。宅地建物取引業法に基づき宅地建物取引業者によって報告される、実際の取引価格である成約価格や、探している物件の条件で在庫状況などが確認できます。
個別での不動産取引ができないように詳細な情報の掲載はありませんが、大まかな情報が分かる点がポイントです。
2-2.流通市場の動向
レインズマーケットインフォメーションでは、地域や建物の種類、間取りや築年数などのさまざまな詳細情報で検索の絞り込みができます。
不動産を買いたいと思って調べたり、売り出している物件の値段を見たりすると思いますが、その際に一般サイトなどで出ている値段はあくまでも売値です。
実際に取引された価格は、値下げ交渉などが入って売値より低くなっていたり、値段に変動のあったりする場合も多いです。
そのため、正確な価格が分からないですが、レインズマーケットインフォメーションでは実際に取引された価格を確認できるので流通市場のリアルタイム動向が分かります。
2-3.家の相場価格
買いたい、売りたいと考えている家の相場価格は、周辺の成約事例を見ることで把握できます。売却を検討している地域の相場の把握は、売り出すタイミングや予算の検討など、よりよい不動産取引を行う上で非常に重要になります。
ただ、相場価格は分かっても物件ひとつひとつによって日照問題や、マンションであれば階数などによっても価格は変動します。あくまでも参考価格を知ることに利用することをおすすめします。
3.レインズマーケットインフォメーションの使い方
レインズマーケットインフォメーションでは、全国のマンションと戸建ての売買価格を見ることができます。
上記の画像のように、調べたい物件がある都道府県と地域を選択して「検索する」ボタンを押すと、選択した地域の直近1年間の取引情報グラフが出てきます。
この際に、調べたい物件情報を絞り込んで検索できます。
・建物種別 ・都道府県 ・地域 ・地域詳細 ・沿線 ・最寄り駅 ・駅からの距離 ・単価 ・専有面積 ・間取り ・築年数 ・成約時期 ・用途地域 |
絞り込んで取引情報グラフを見ると、調べたい地域での相場の幅が分かります。
また、個別での取引情報も一覧で表示されています。
取引情報では、以下の項目が分かります。
・沿線 ・最寄り駅 ・駅からの距離 ・所在 ・単価(万円/㎡) ・専有面積 ・間取り ・築年数 ・成約時期 ・用途地域 |
レインズマーケットインフォメーションでは、不動産会社が利用するレインズとは違って詳細な物件までは特定できませんが、所在(〇〇市〇〇区〇〇)まで表示されるので相場感は十分に分かります。
4.まとめ
一般の方でも不動産取引情報が見られるレインズマーケットインフォメーション。
買うことを検討している方も、売ることを検討している方も利用することで相場価格を知ることができ、その物件がエリア内でもお買い得な物件なのか、比較的高い物件なのか判断できて、適正な不動産取引を行いやすくなります。
不動産取引を慎重に行うためにも、安い値段で買い取られることがないようにも自分自身で調べられるサイトを活用して相場を知っておくことが重要です。
一般の方が相場価格を把握することで安心して不動産取引ができるようにと作られたレインズマーケットインフォメーションをぜひ活用してみてください。
また、不動産を売却しようと考えている方で空き家の活用に関心がある方がいらっしゃいましたらぜひアキサポへお気軽にお問い合わせください。
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