公開日:2022.01.04 更新日:2024.01.08
北海道の空き家事情が気になる!活用方法や探し方を徹底解説
全都道府県の中で最大の面積を誇る北海道は、エリアごとの環境や利便性に大きな差があり、多種多様な空き家が存在しています。
今回はそんな北海道の空き家事情をテーマに、北海道における空き家の現状、エリアごとの違いなどと合わせて、北海道での空き家活用法や空き家の探し方をまとめました。
「空き家をお持ちの方」「空き家をお探しの方」両方に役立つ情報をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
北海道の地理的な特徴は?人気の街や主要駅について
日本最北の都道府県でありながら、全国屈指の500万人を超える人口を抱える北海道。空き家事情について解説する前に、まずは北海道内での人気の街やエリアを紹介し、地理的な特徴をまとめることにします。
地理的な特徴を念頭に置いた上で空き家事情を知ることにより、エリアごとに異なるニーズや課題を踏まえた賢い空き家の活用方法、探し方を見つける助けとなるでしょう。
北海道の市町村と人口一覧
まずは北海道の全市町村および人口一覧をまとめましたので、エリアごとの違いを見てみましょう。
※人口は、2021年4月調査時点
【市/人口】
札幌市 | 1,960,829 |
函館市 | 250,022 |
小樽市 | 111,634 |
旭川市 | 329,822 |
室蘭市 | 80,762 |
釧路市 | 164,298 |
帯広市 | 165,001 |
北見市 | 114,784 |
夕張市 | 7,302 |
岩見沢市 | 78,857 |
網走市 | 33,832 |
留萌市 | 20,024 |
苫小牧市 | 169,808 |
稚内市 | 32,597 |
美唄市 | 20,328 |
芦別市 | 12,603 |
江別市 | 119,502 |
赤平市 | 9,570 |
紋別市 | 21,014 |
士別市 | 17,967 |
名寄市 | 26,708 |
三笠市 | 8,042 |
根室市 | 24,594 |
千歳市 | 97,103 |
滝川市 | 38,929 |
砂川市 | 16,333 |
深川市 | 19,767 |
歌志内市 | 2,994 |
富良野市 | 20,796 |
登別市 | 46,401 |
恵庭市 | 69,994 |
伊達市 | 33,209 |
北広島市 | 57,990 |
石狩市 | 58,218 |
北斗市 | 45,386 |
【町/人口】
石狩郡 当別町 | 15,463 |
松前郡 松前町 | 6,624 |
松前郡 福島町 | 3,797 |
上磯郡 知内町 | 4,124 |
上磯郡 木古内町 | 3,888 |
亀田郡 七飯町 | 27,984 |
茅部郡 鹿部町 | 3,783 |
茅部郡 森町 | 14,770 |
二海郡 八雲町 | 15,578 |
山越郡 長万部町 | 5,050 |
檜山郡 江差町 | 7,185 |
檜山郡 上ノ国町 | 4,549 |
檜山郡 厚沢部町 | 3,664 |
爾志郡 乙部町 | 3,482 |
奥尻郡 奥尻町 | 2,445 |
瀬棚郡 今金町 | 4,987 |
久遠郡 せたな町 | 7,493 |
寿都郡 寿都町 | 2,830 |
寿都郡 黒松内町 | 2,717 |
磯谷郡 蘭越町 | 4,568 |
虻田郡 ニセコ町 | 4,900 |
虻田郡 喜茂別町 | 2,121 |
虻田郡 京極町 | 2,898 |
虻田郡 倶知安町 | 14,826 |
岩内郡 共和町 | 5,664 |
岩内郡 岩内町 | 11,814 |
積丹郡 積丹町 | 1,916 |
古平郡 古平町 | 2,850 |
余市郡 仁木町 | 3,189 |
余市郡 余市町 | 18,076 |
空知郡 南幌町 | 7,416 |
空知郡 奈井江町 | 5,191 |
空知郡 上砂川町 | 2,770 |
夕張郡 由仁町 | 4,906 |
夕張郡 長沼町 | 10,442 |
夕張郡 栗山町 | 11,324 |
樺戸郡 月形町 | 3,024 |
樺戸郡 浦臼町 | 1,732 |
樺戸郡 新十津川町 | 6,528 |
雨竜郡 妹背牛町 | 2,807 |
雨竜郡 秩父別町 | 2,347 |
雨竜郡 雨竜町 | 2,241 |
雨竜郡 北竜町 | 1,737 |
雨竜郡 沼田町 | 2,958 |
上川郡 鷹栖町 | 6,733 |
上川郡 東神楽町 | 10,140 |
上川郡 当麻町 | 6,342 |
上川郡 比布町 | 3,589 |
上川郡 愛別町 | 2,662 |
上川郡 上川町 | 3,363 |
上川郡 東川町 | 8,361 |
上川郡 美瑛町 | 9,704 |
空知郡 上富良野町 | 10,380 |
空知郡 中富良野町 | 4,843 |
空知郡 南富良野町 | 2,357 |
上川郡 和寒町 | 3,180 |
上川郡 剣淵町 | 2,971 |
上川郡 下川町 | 3,147 |
中川郡 美深町 | 4,053 |
中川郡 中川町 | 1,419 |
雨竜郡 幌加内町 | 1,349 |
増毛郡 増毛町 | 4,075 |
留萌郡 小平町 | 2,978 |
苫前郡 苫前町 | 2,935 |
苫前郡 羽幌町 | 6,589 |
天塩郡 遠別町 | 2,533 |
天塩郡 天塩町 | 2,930 |
枝幸郡 浜頓別町 | 3,463 |
枝幸郡 中頓別町 | 1,639 |
枝幸郡 枝幸町 | 7,746 |
天塩郡 豊富町 | 3,796 |
礼文郡 礼文町 | 2,379 |
利尻郡 利尻町 | 1,931 |
利尻郡 利尻富士町 | 2,365 |
天塩郡 幌延町 | 2,257 |
網走郡 美幌町 | 18,697 |
網走郡 津別町 | 4,428 |
斜里郡 斜里町 | 11,182 |
斜里郡 清里町 | 3,923 |
斜里郡 小清水町 | 4,648 |
常呂郡 訓子府町 | 4,777 |
常呂郡 置戸町 | 2,733 |
常呂郡 佐呂間町 | 4,917 |
紋別郡 遠軽町 | 19,147 |
紋別郡 湧別町 | 8,408 |
紋別郡 滝上町 | 2,467 |
紋別郡 興部町 | 3,740 |
紋別郡 雄武町 | 4,328 |
網走郡 大空町 | 6,905 |
虻田郡 豊浦町 | 3,744 |
有珠郡 壮瞥町 | 2,411 |
白老郡 白老町 | 16,237 |
勇払郡 厚真町 | 4,420 |
虻田郡 洞爺湖町 | 8,390 |
勇払郡 安平町 | 7,504 |
勇払郡 むかわ町 | 7,664 |
沙流郡 日高町 | 11,491 |
沙流郡 平取町 | 4,712 |
新冠郡 新冠町 | 5,325 |
浦河郡 浦河町 | 11,880 |
様似郡 様似町 | 4,106 |
幌泉郡 えりも町 | 4,457 |
日高郡 新ひだか町 | 21,469 |
河東郡 音更町 | 43,831 |
河東郡 士幌町 | 5,992 |
河東郡 上士幌町 | 4,969 |
河東郡 鹿追町 | 5,215 |
上川郡 新得町 | 5,713 |
上川郡 清水町 | 9,227 |
河西郡 芽室町 | 18,268 |
広尾郡 大樹町 | 5,398 |
広尾郡 広尾町 | 6,421 |
中川郡 幕別町 | 26,382 |
中川郡 池田町 | 6,379 |
中川郡 豊頃町 | 3,080 |
中川郡 本別町 | 6,563 |
足寄郡 足寄町 | 6,551 |
足寄郡 陸別町 | 2,291 |
十勝郡 浦幌町 | 4,501 |
釧路郡 釧路町 | 19,285 |
厚岸郡 厚岸町 | 8,951 |
厚岸郡 浜中町 | 5,580 |
川上郡 標茶町 | 7,341 |
川上郡 弟子屈町 | 6,890 |
白糠郡 白糠町 | 7,481 |
野付郡 別海町 | 14,674 |
標津郡 中標津町 | 22,886 |
標津郡 標津町 | 5,079 |
目梨郡 羅臼町 | 4,676 |
【村/人口】
石狩郡 新篠津村 | 2,942 |
島牧郡 島牧村 | 1,381 |
虻田郡 真狩村 | 1,984 |
虻田郡 留寿都村 | 1,884 |
古宇郡 泊村 | 1,551 |
古宇郡 神恵内村 | 798 |
余市郡 赤井川村 | 1,150 |
勇払郡 占冠村 | 1,226 |
中川郡 音威子府村 | 646 |
苫前郡 初山別村 | 1,119 |
宗谷郡 猿払村 | 2,694 |
紋別郡 西興部村 | 1,046 |
河西郡 中札内村 | 3,933 |
河西郡 更別村 | 3,160 |
阿寒郡 鶴居村 | 2,513 |
北海道で人気のエリア・評判の良い街は?
ここでは国内大手不動産会社である大東建託株式会社が2021年に実施した居住満足度調査をもとに、北海道で「住み心地が良いと評判の駅トップ10(2021年調査)」を紹介します。
順位 | 駅名(主要路線) |
1位 | 円山公園(地下鉄東西線) |
2位 | 桑園(JR函館本線) |
3位 | 幌平橋A(地下鉄南北線) |
4位 | 新札幌G(JR千歳線) |
5位 | 豊平公園(地下鉄東豊線) |
6位 | 琴似(地下鉄東西線) |
7位 | 西18丁目(地下鉄東西線) |
8位 | 学園前(地下鉄東豊線) |
9位 | 中央図書館前A(札幌市電) |
10位 | 西11丁目(地下鉄東西線) |
やはりと言うべきか、住み心地駅ランキングトップ10は北海道の政治・経済・文化の中心地である札幌市内の駅が独占する結果となりました。
もちろん広大な面積を持つ北海道の中でも、アクセス・利便性に優れた札幌市内に道内人口のおよそ4割近くが集中しているため、札幌市が人気を集めるのは納得です。
とはいえ、他の調査結果では、札幌市以外でも人気を集めているエリアが存在する判明しています。
代表的な例として、「北海道内の住み心地が良い自治体ランキングトップ5(2021年調査)」をご紹介します。
順位 | 前年 | 自治体名 |
1位 | ー | 上川郡東神楽町 |
2位 | 1位 | 札幌市中央区 |
3位 | ー | 上川郡東川町 |
4位 | 2位 | 札幌市西区 |
5位 | 3位 | 札幌市厚別区 |
2020年にはトップ5を札幌市内の自治体が独占していましたが、2021年には1位・3位に上川郡内の自治体が突如としてランクイン。
実は、2020年の調査で上川郡東神楽町と上川郡東川町は回答者数が少な過ぎたため集計対象外となっていたのですが、2021年度調査では依然として回答数こそ少ないものの、投票者から軒並み高い評価点を獲得し、上位に飛び込んでくる結果となりました。
上川郡内の自治体が評価されている秘密は、「位置している場所」にあります。
まずは以下の地図をご覧ください。
【上川郡の位置】
【東神楽町・東川町の位置】
上川郡は北海道のまさに中心に位置しており、中でも東神楽町・東川町の両自治体は主要都市である旭川市に隣接しています。また、東神楽町は北海道で5番目に面積が小さい町でありながら町内に旭川空港を抱えており、平成に入ってから開始された大規模宅地開発の影響も受けて人口は増加傾向にあります。
東川町については、雪解け水の利用により全国でも珍しい「上水道がない町」を実現するとともに、景観条例を制定するなど独自の街づくりによって同じく人口を増やしています。
このように、北海道では札幌市の人気が根強いだけでなく、その他のエリアにも一定のニーズが存在しているといえるでしょう。
北海道の空き家数は全国屈指の多さ!現状まとめ
北海道は、全国8位の522万人余りの人口を抱えていますが、人口が多いエリアにはそれだけ多くの建物・住宅が必要となるため、必然的に空き家の数も多くなる傾向にあります。
そこでここからは、北海道の空き家に関する現状について、エリア別の違いも交えながら解説していきましょう。
北海道内の空き家数・空き家率について
総務省による「平成30年住宅・土地統計調査」をもとに、北海道の空き家数・空き家率を全国的な立ち位置と合わせて見てみましょう。
北海道 | 全国順位 | |
---|---|---|
空き家率 | 13.5% | 34位 |
空き家数 | 379,800軒 | 7位 |
空き家率は平均より全国34位となっているいっぽうで、空き家の数は全国7位とトップクラスに多いことが分かります。
ただ、北海道は人口が全国8位、総住宅数が全国7位であり、空き家数のランキングと比例しているため、「空き家数全国7位」という結果自体に大きな問題があるとはいえません。
むしろ、北海道は空き家対策のための条例を各市区町村が制定するなど、空き家問題解消に積極的に取り組んでおり、成果の一端も見え始めているエリアです。
上記のグラフは、北海道の空き家数や空き家率の推移をまとめたものですが、平成25年(2013年)に14.1%だった空き家率が平成30年(2018年)には13.5%まで下落しており、「総住宅数に対する空き家の割合」は直近で改善されていることを示しています。
とはいえ未だ安心できる状況とはいえず、賃貸用・売却用・二次的住宅以外の「その他の住宅(使い道が定まっていない・放置されている住宅)」については、平成25年(2013年)以降の5年間で増加。空き家問題での中でも特に危惧されている「その他の住宅」の問題が改善されない限りは、今後も継続的な空き家対策が求められるでしょう。
エリア別に見る北海道の空き家事情
直近の調査では空き家率が改善され、全国で34位と下位に位置する北海道ですが、47都道府県の中でも圧倒的な面積を持つ性質上、エリアによって地域性は大きく変わる側面もあります。
そこで、北海道の空き家事情をエリア別に見ながら、地域格差を分析することにしましょう。
空き家数は人口に比例して多くなる傾向にあるため、ここでは空き家率に関するデータをまとめました。
【北海道内の空き家率が高い市区町村ランキング】
市町村 | 空き家率 |
---|---|
夕張市 | 40.2% |
歌志内市 | 33.3% |
三笠市 | 31.6% |
白老町 | 31.0% |
芦別市 | 26.3% |
赤平市 | 25.7% |
八雲町 | 19.7% |
森町 | 19.6% |
美唄市 | 18.5% |
空き家率40%超という驚異的な数字をたたき出した夕張市は、全国的に話題となった財政破綻によって深刻な人口減少・高齢化を招き、空き家が爆発的に増加したと考えられます。
また、興味深いのは空き家率が高いエリアの大半(歌志内市、三笠市、芦別市、赤平市、美唄市)が札幌市と旭川市の間に位置しているところです。
これらのエリアは、札幌市・旭川市という中核都市に挟まれているいっぽうで、車がなければ生活できないような地域となっており、調査していくと「実際に住んでみると不便」「車が必須なのに雪が多い」などの声が多く見受けられました。
逆に、北海道内でも特に空き家率が低いエリアは札幌市内(清田区、厚別区、手稲区)に集中しており、北海道全体の空き家率13.5%を大きく下回る9%以下のエリアが点在していることが分かりました。
さらに札幌市の南東部に隣接する北広島市は空き家率6.7%と、道内で2番目に低い空き家率を記録。北広島市といえば、プロ野球(NPB)の北海道日本ハムファイターズが新球場を建設することで一躍全国的に有名となった場所ですが、新球場建設に伴い急速に開発が進んでいる影響で、住宅関連のニーズも高まっていると考えられるでしょう。
【所有者向け】北海道での空き家活用方法
北海道の空き家事情を知ったところで、ここからはいよいよ空き家の活用方法に関する解説に入ります。
北海道で空き家活用する際のポイント
前述のとおり、広大な面積を持つ北海道は、エリアによって空き家事情が大きく異なるため、空き家を効果的に活用するにはエリアごとの不動産価値やニーズも踏まえて、「売る」「住む」「活用する」といった使い道を定めることが大切です。
そこで現在の北海道における不動産価値や直近のニーズを知るために、北海道の「市町村地価ランキング(2021年時点)」から一部抜粋したデータを紹介しましょう。
市町村 | 地価平均 | 前年比変動率 |
---|---|---|
札幌市 | 19万3378円/㎡(道内1位) | +6.7% |
函館市 | 4万2866円/㎡(道内3位) | -1.66% |
千歳市 | 4万1333円/㎡(道内4位) | +8.89% |
旭川市 | 3万4665円/㎡(道内5位) | -0.07% |
北広島市 | 3万3775円/㎡(道内7位) | +15.09% |
網走市 | 1万7600円/㎡(道内23位) | -1.49% |
岩見沢市 | 1万0488円/㎡(道内46位) | -2.48% |
夕張市 | 2537円/m2/㎡(道内170位) | -4.40% |
歌志内市 | 2150円/m2/㎡(道内174位) | -4.48% |
地価平均ではやはり札幌市が他のエリアを圧倒していますが、前年度からの変動率でも+6.7%と上昇しており、直近のニーズも高まっていることを示しています。
また、北海道内の地価平均での上位はやはり中核都市が大半を占めており、下位の夕張市、歌志内市といった地方のエリアとは10倍以上地価の開きがあります。もちろん中核都市は公共交通機関の整備や商業的な発展が進んでいるため、ニーズが高いのは当然でしょう。
ですが直近のニーズを示す「前年比変動率」を比べてみると、上位に位置するエリア同士でも大きな差があることが見て取れます。
【北海道の地価変動率(2020年/2021年比)】
地図上の赤い矢印は、前年に比べて地価平均が下落したエリアであることを示していますが、北海道では圧倒的に地価が下落したエリアが多くなっています。
いっぽう、前年に比べて地価平均が上昇したエリアである青い矢印は札幌市南部および西部に集中しており、特に伸びが顕著千歳市と北広島市をはじめとした特定エリアのニーズが高まっていることが読み取れるでしょう。
このように、エリアごとの地価平均はもちろん、直近のニーズの変化などを踏まえて不動産価値を分析することにより、時勢に合った効果的な空き家の使い道を検討しやすくなります。
空き家活用方法①:不動産売却
ではここから、具体的な空き家の使い道をご紹介します。
まずは空き家を資産として有効活用するための代表的な選択肢である「不動産売却」についてですが、不動産を売却するには主に以下3つの方法が使えます。
1.不動産会社に仲介を依頼する
空き家を売却するためには買い手を見つける必要がありますが、持ち主が自力で物件の広告・宣伝、内覧対応など必要な手続きをすべてこなすのは現実的ではありません。
そこで便利なのが「不動産会社に売却のための仲介を依頼する」方法です。空き家の売却を目的として、所有者と不動産会社の間で「媒介契約」というものを結ぶことにより、売却に必要な手続きを不動産会社が全面的にバックアップしてくれます。
もちろん不動産会社が各種手続きをバックアップしてくれるとはいえ、売却金額は持ち主の希望を反映して設定できるため、「なるべく高く空き家を売却したい」方にとっても魅力的な方法です。
2.不動産会社に買い取ってもらう
不動産会社を利用する点はひとつ目と同じですが、こちらは「仲介」ではなく、「不動産会社に物件を直接買い取ってもらう」方法です。仲介の場合、不動産会社はあくまで売り手と買い手をつなぐ橋渡しの役割を担いますが、買取の場合は「買い手=不動産会社」となるわけです。
不動産会社による買取で買い手を探す必要がないため、仲介での売却より圧倒的に早く空き家を売却できるのが最大のメリットです。
ちなみに、空き家の多くは劣化・損傷が進んでいるものが多いため、物件を流通させる際には必要に応じて修繕やリノベーションを施した上で売りに出しますが、買取の場合は不動産会社がリフォームやリノベーションを行うため、元々の物件所有者に金銭的負担がありません。
もちろん、その分の負担は不動産会社が担いますので、買い取り価格が相場の6~8割程度となることは留意しておきましょう。
3.空き家バンク
空き家バンクとは、「空き家を売りたい・貸したい人」から提供された情報をWebサイトなどに集約し、「空き家を買いたい・借りたい人」に対してそれらの情報を提供することで、空き家のマッチングを行う制度です。
近年では、全国各地の自治体が空き家バンクの設置を進めており、現在では空き家の売却方法における第三の選択肢として世間的にも定着してきました。
【空き家バンクが増えている理由】
・古民家人気が高まっている ・地方への移住、田舎暮らしを考える人が増えている ・自治体としては空き家の利活用により、空き家対策が進む ・空き家を軸にして移住者を受け入れることで、地域活性化や過疎化対策に役立つ |
北海道でも平成28年(2016年)から「北海道空き家情報バンク」を設置して道内の空き家情報を掲載するともに、自治体ごとにも多数の空き家バンクが設置されているため、興味がある方は一度チェックしてみると良いでしょう。
空き家活用方法②:リノベーションして自分で住む
「空き家に住む」という選択肢がある場合は、リノベーションした上で住むことをおすすめします。空き家が生まれる主な理由は「持ち主の高齢化」などですから、築数十年以上が経過した古い物件が比例して多くなり、建物・設備の劣化が進んでいると考えられるからです。
したがって、必要に応じてリノベーションを施すことにより、安全性を高められるだけでなく、持ち主の希望に合わせて住みやすさを向上させられるメリットも得られます。
空き家活用方法③:空き家活用サービスを利用する
空き家活用サービスとは、「第三者に空き家を貸し出し、継続的な収入を得る」ために必要な手続きをサポートしてくれるサービスのことです。
空き家を手放すことなく資産を有効利用できるこの空き家活用は、「売る」「住む」といった選択肢にはない独自の魅力を備えており、近年空き家所有者の中でも注目度が高まっています。
【空き家活用の主なメリット】
・空き家それぞれの立地や建物の特性を活かした幅広い活用が可能 ・空き家を手放す必要がないため、将来的に異なる活用が可能 ・リフォーム・リノベーションを施すことで資産価値が上がる ・第三者に貸し出すことで、空き家の維持・管理の手間が減る |
ざっと挙げただけでも空き家活用にはこれだけの独自のメリットが備わっています。
私たちアキサポはこの空き家活用にいち早く注目し、「空き家をうまく活用したい」「空き家の使い道に悩んでいる」方に幅広くお役立ていただける独自の仕組みを用意した上で、これまでさまざまな空き家の利活用をお手伝いしてきました。
【アキサポの特徴】
・物件の周辺環境や立地条件などの現地調査 ・調査結果に基づいて現状分析やマーケティングを行い、活用プランを立てる ・アキサポが全額費用負担し、リフォーム・リノベーション工事を実施 ・賃借人・利用者の募集まで行う |
これらの仕組みにより、アキサポなら「空き家所有者様の持ち出し0円・最小限の手間で空き家活用が可能」です。
空き家の適したな使い道は物件によって異なりますが、アキサポではひとつひとつの物件に合ったベストな使い道をご提案できますので、興味がある方はお気軽にお問い合わせください。
【借りたい人向け】北海道での空き家の探し方
ここからは、「空き家を借りたい人」向けに、北海道での空き家の探し方を紹介します。
地域の不動産屋を訪ねる
地域の不動産屋は周辺エリアに詳しいため、地元ならではの情報を得られるだけでなく、物件情報サイトには出回っていない物件を紹介してもらえる可能性もあります。
また、地域の不動産屋を訪ねるということは実際に現地へ足を運ぶことを意味していますから、街並みや雰囲気などを肌で感じられるのもメリットだといえるでしょう。
賃貸・不動産のポータルサイトで探す
SUUMO・HOME’Sといった賃貸・不動産のポータルサイトでの物件探しは、何より手軽さに優れています。時間や場所を気にせず、パソコンやスマホから全国各地の物件情報を確認できるため、効率よく空き家を探したい方にはぴったりでしょう。
ただし、ポータルサイトによって掲載物件は異なるため、複数のサイトを併用するなどして工夫することをおすすめします。
空き家バンクで探す
空き家バンクでは「売買物件」だけでなく、「賃貸物件」も取り扱っています。自治体が運営している空き家バンクは非営利であるため、手数料や中間マージンがかからず、「とにかくお得に空き家を借りたい方」と相性の良い探し方です。
ただし、空き家バンクによっては条件の交渉や各種手続きを当事者同士で対応しなければならないケースもあるため、トラブルに見舞われぬように、必要に応じて宅建業者にサポートしてもらうなど対策を取ることをおすすめします。
空き家活用サービスで探す
空き家活用サービスの中には、賃借人・利用者の募集までサポートしているところがあるため、空き家探しでも使うことが可能です。
アキサポの場合は、空き家をお探しの方に「希望エリア」「用途」「条件」などをお聞きした上で、マッチした空き家物件はもしくはリノベーション済み物件をご紹介しています。もちろん、紹介~内見~契約~引き渡しまでをワンストップで対応していますので、手間をかけることなく、お好みの空き家とのマッチングが可能です。
空き家活用サービスで取り扱う物件は、物件情報サイトなどに出回っていないものも多いため「掘り出し物件」をお探しの方はぜひご相談ください。
北海道の空き家事情と活用方法まとめ
47都道府県の中でも最大の面積を持つ北海道は、エリアごとに地域性が大きく異なる特徴を持っており、空き家事情もさまざまです。
豊かな自然と都会が共存しているエリアでもありますから、幅広い空き家の使い道が可能なだけでなく、空き家をお探しの方にとっても多種多様な空き家と出会えるエリアだといえるでしょう。
とはいえ、空き家活用や空き家探しには失敗のリスクも潜んでいるため、やはり経験・ノウハウが豊富な専門家の助けを借りることをおすすめします。
アキサポでは空き家活用に限らず、空き家の売却、空き家情報の提供など、空き家関連のありとあらゆるお悩みに応えるサービスをご用意していますので、興味がある方はお気軽にご相談ください。