公開日:2021.10.24 更新日:2024.01.08
豊島区の空き家事情。地域貢献型空き家利活用事業とは!?
スーパーや百貨店などが揃っていて買い物に不便をしない豊島区は住みやすく、人気も高いエリア。東京23区の中でも空き家率が高いので、空き家に住みたい方へもおすすめです。
そこで今回は、豊島区に住みたいと考えている方に向けて、豊島区の魅力と空き家事情をまとめました。
「豊島区内に住みたいと持っているけど、実際住みやすさはどうだろう」
「豊島区内で空き家を探している」
こうした豊島区の「住まい」に関する疑問や興味に対して、豊島区の各エリアの特長、空き家事情、空き家の探し方などを中心に、役立つ情報を分かりやすく解説します。
1.豊島区はどんな所?
埼玉県から東京への玄関口とされる池袋が栄えの中心となっている豊島区。主要な駅は池袋駅、巣鴨駅、駒込駅、目白駅などがあります。
お手頃価格で種類豊富なスーパーや百貨店、遊ぶ場所も豊富にあるため、若者から年配の方まで、豊島区に住んでいる年齢層は幅広く、住みやすくて人気のあるエリアになっています。
この章では、豊島区を大きく4つのエリアに分けてご紹介していきます。
1-1.池袋エリア(主要駅:JR池袋駅・東京メトロ要町駅)
池袋エリアには池袋サンシャインシティやナンジャタウン、サンシャイン水族館など、大型の店舗が数多くあり、若者や家族連れで賑わっています。
過去の名作を厳選して二本立てで上映する名画座映画館である早稲田松竹映画劇場や、建築界の巨匠・フランク・ロイド・ライトが設計した学校の旧校舎である自由学園 明日館、古代オリエント博物館などの文化や芸術に触れられるスポットも多くあります。
1-2.大塚・巣鴨・駒込エリア(主要駅:JR大塚・巣鴨・駒込駅)
毎年8月下旬に行われる「東京大塚阿波踊り」や、町に生の演奏を響かせる「おおつか音楽祭」などのイベントが開かれる大塚。まちのボランティアの方々が都電荒川線の線路脇にバラを植えていて5月と10月に圧巻のバラ風景を見ることができます。
池袋駅も山手線で隣駅で、徒歩でもいけます。
コンビニエンスストアやファミリーレストラン、遅くまで営業しているお惣菜屋や定食屋もあるので忙しくてなかなか自炊できない方にも安心の町といえるでしょう。
「おばあちゃんの原宿」ともいわれる巣鴨。
大きい商店街があって買い物に不便しないのと山手線が通っているため交通の便が非常に良いです。若者がそこまで多くないので若者向けのお店も多くないですが、静かで落ち着いた町です。
下町感の残る駒込。
山手線と東京メトロ南北線が走っており交通の便が良いです。小さなスーパーや商業施設は揃っているので日常の買い物には不便しません。
年配の方が多い土地でもあるため静かで落ち着いている土地が好きな方におすすめのエリアになっています。
1-3.長崎・千早エリア(主要駅:東京メトロ千川駅・西武鉄道池袋線東長崎駅)
豊島区長崎エリアは東長崎駅が主要駅で、大抵のものは揃ってしまう便利な町です。
一人暮らし向けというよりは、一軒家の多い地域ですのでファミリー向けの町といった印象です。家賃相場が池袋周辺に比べると落ちるので、便利なところに住みたいけど家賃は抑えめにしたい方に向いています。
手塚治虫や藤子不二雄など有名な漫画家が住んでいたトキワ荘があったのも南長崎なので、好きな方にはたまらないでしょう。
千早は池袋駅が隣にあるにもかかわらず落ち着いている閑静な住宅街で、治安も良く安心して住める町です。
夜間も明るく人通りもあるので、女性の一人歩きや一人暮らしも安心です。
1-4.雑司が谷・目白エリア(主要駅:JR目白駅・東京メトロ雑司が谷駅)
緑豊かな雑司が谷、目白エリア。雑司が谷は、池袋まで徒歩で20分ほどというアクセスの良さを持っているので、都心に住みつつも自然を感じて過ごしたい人にぴったりの町です。
目白庭園ではシダレザクラが咲き、春を彩ります。
雑司が谷も目白も大きなスーパーや商業施設などはありませんが、それゆえに非常に落ち着いた町で、ガヤガヤした環境があまり好きではない人にもおすすめです。
2.豊島区の空き家事情
交通のアクセスもよく、住みやすい豊島区の空き家事情についてです。
豊島区には空き家が約2.7万戸あるといわれており、過去35年間で少しずつ増加を続け、約2倍に増えました。
総務省統計局の平成30年住宅・土地統計調査によると、建物全体に対する空き家の割合(空き家率)もおおむね上昇傾向で、直近では13.3%という数字で東京23区の中で最も高くなっています。
ではなぜ豊島区で空き家率が高くなっているのでしょうか。
豊島区が実施した所有者意向調査によると、空き家が発生する原因として最も多かったのは「相続」で、相続をしたが他に家があったり、相続人が決まっていなかったりと、全国的にも問題となっている空き家発生原因と類似していることが分かっています。
相続のほかにも所有者の高齢化による入院や施設への転居、修繕・解体費用がかかるためそのままになってしまっているなどの所有者の課題と、建築基準法により建て替えができない土地が多いためにそのままになってしまっていたり、約4分の3が昭和55年以前の旧耐震基準の空き家であったり、物件自体の課題があります。
また、調査によると自己使用比率が減って賃貸比率が上がると管理意識が低下し、管理不全や環境悪化を招くことが明らかになっています。
管理が行き届かないと建物自体どんどん老朽化が進んでしまい、そうすると質の悪い居住者を誘導してしまい、また環境が悪化してしまう…という負のスパイラルに陥ってしまっているケースが多く、これを断ち切ることが課題となっています。
全国で加速する空き家問題が豊島区でも同様に見られているということです。
3.豊島区で空き家を探す方法は?
「豊島区に住むなら、せっかく空き家が多いのだから空き家に住みたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
どうやって空き家を探していけばよいか、以下の4つの方法があります。
・地域の不動産屋 ・不動産ポータルサイト ・豊島区空き家バンク ・空き家活用サービス |
それぞれ見ていきましょう。
3-1.地域の不動産屋
賃貸物件を探すときは、住みたい地域の不動産屋で条件を伝えてよい物件を探してもらうのが定番です。
空き家の場合も同じく、地元密着の不動産屋に聞いてみると、表に出ていない物件でも教えてくれる場合があります。
その地域に根を張っている不動産屋がその地域のことをよく理解しているので、物件だけでなく周辺環境の希望も加味したうえで探してくれます。今まで豊島区に住んでいなかった人でも安心できるので、おすすめの探し方です。
3-2.不動産ポータルサイト
全国各地の物件を一覧から探すことができる不動産ポータルサイトは遠方に住む方に非常におすすめです。
なかなか足を運ぶことができなくても、自分の希望の条件を入力して物件の検索ができるので、理想に近いものをいったん、見に行かずに探すことができます。
細かい希望条件がある人にもおすすめです。
3-3.豊島区空き家バンク
平成24年度に設立した豊島区居住支援協議会で運営する「としま居住支援バンク」。
NPO法人と連携して、住宅確保要配慮者の入居の支援にも取り組んでいます。
また、豊島区では平成31年4月1日から「地域貢献型空き家利活用事業」を始めています。
この事業は、戸建て空き家を地域貢献のために提供したいと考えるオーナーと、その建物で地域貢献活動を展開したいNPO法人や社会福祉法人などの団体を、区が仲人役になり双方をマッチングするもの。上限を200万円として、地域貢献活動に必要な建物のリフォーム工事費等の一部を区が補助する取組も行っています。
※執筆時点の日付現在の情報
3-4.空き家活用サービス
民間企業で空き家活用サービスを展開するアキサポをご紹介します。
ご自身の住まいとして、もしくはカフェや民宿などの事業として使う目的で空き家を借りたい方におすすめの探し方です。
希望する条件にぴったりな空き家をマッチングしてくれるサービスを展開していて、東京都の空き家にも強いのが特徴。実は豊島区での空き家活用事例もあるのです。
豊島区での空き家活用事例「コマワリキッチン」はこちら
まずは一度お気軽にお問い合わせください。
4.まとめ
豊島区は、埼玉から東京への玄関口といわれる池袋やおばあちゃんの原宿といわれる巣鴨など、名の知られる土地が多く、住みやすさもある地域です。
23区の中でも落ち着いた雰囲気のあるエリアが多く、少し足を延ばせば何でも揃う中心地に出られるなどアクセスの良さも人気の理由です。
空き家率は高いとされる豊島区ですが、その分空き家問題に対する解決策を講じているのも特徴で、住みたい・借りたい人の相談窓口があったり、空き家活用を積極的に行う民間企業も多いので空き家に住みたい人にとっておすすめの地域です。