公開日:2024.11.15 更新日:2024.11.18
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空き家を安く買う際のデメリットとは?注意点や思わぬトラブルも紹介
空き家を安く買うときは、建物の状態や契約条件など、さまざまなことに注意しなければいけません。せっかく格安で購入できても、後から思わぬ費用がかかったり、トラブルに遭ったりするおそれもあります。
ここでは、空き家を安く買う際のデメリットや知っておきたい注意点を紹介します。空き家の購入に利用できる補助金についても、詳しく見ていきましょう。
安い空き家を買うデメリット
まずは、安い空き家を買うデメリットを紹介します。これらのデメリットを把握しておかないと、後悔にもつながりかねません。
リフォームや手入れが必要になる
安く購入できる空き家は、程度の差はあるものの、リフォームや手入れをしないと住めないと思っておいたほうがいいでしょう。
とはいえ、リフォームや手入れには、当然お金がかかります。せっかく安く空き家を入手できたとしても、トータルで見たら、高くついてしまったという場合もあります。
空き家の状態が非常に悪い場合は、一度更地にして、新たに建物を建てたほうが良いケースもあるので注意が必要です。
直接取引によるトラブルの可能性がある
空き家を購入する際は、不動産仲介会社から紹介される物件の中から探すのが一般的です。とはいえ、あまりに古い物件や、空き家の状態が悪く極端に価格が低い物件は、不動産仲介会社はなかなか取り扱いません。
できるだけ安く空き家を買いたい場合は、不動産仲介会社が取り扱わない物件も掲載されている、空き家マッチングサイトや空き家バンクなども利用することになります。
このようなサービスで見つけた安い空き家は、通常、空き家の購入希望者と所有者が直接交渉をして取引をします。
ただし、不動産仲介会社があいだに入るやりとりとは違い、物件の状態の説明が不十分であったり、契約や解約の条件が曖昧だったりするまま話が進んでしまうといった、予期せぬトラブルに遭う場合もあるので注意しましょう。
再建築不可物件の場合は、新たな建物が建てられない
再建築不可物件とは、現在立っている建物を解体して更地にすると、その場所には新たに建物を建てることができない物件(土地)を指します。
具体的には、都市計画区域と準都市計画区域内にあって、建築基準法に準じた道路に接していない土地や、建築基準法に準じた道路に接していても、道路に接している長さが2m未満の土地などが該当します。
再建築不可物件は、建物の解体後に再建築ができませんが、現存する建物をリフォームすることなら可能です。そのため、今ある建物をリフォームしようとしている場合は、購入を検討してもいいでしょう。
ただし、将来的に建物の解体が必要になったときの対処法は、考えておかなければいけません。例えば、周囲の土地を購入して、再建築不可物件の要件から外れるようにするといった方法をとれば、再建築が認められる可能性もあります。
空き家の購入には補助金を利用できる
空き家を購入したり、リフォームしたりする際、自治体から補助金が支給される場合があります。補助金制度の有無は自治体によって異なりますが、移住などを積極的に支援している地域では、こうした制度を設けている場合が多いです。
空き家を買う際は、購入を検討している空き家のある自治体に、補助金制度があるかどうかを確認してみましょう。どうしてもこの自治体に住みたいといったこだわりがないのであれば、補助金を支給される場所にある空き家に絞って選ぶのもひとつの手です。
例えば、静岡県沼津市では、沼津市への移住者がリフォーム工事を伴う空き家の購入をする場合に、購入費用の3分の2、最大100万円の補助金が支給されます。さらに、リフォーム工事に対しても、リフォーム工事費用の3分の2、最大30万円(子供がいる世帯は、子供1人につき上限額が10万円ずつ加算)の補助金を受け取ることが可能です。
また、京都府京丹後市では、京丹後市への移住予定者や移住後1年以内の方に対して、230万円を上限額とするリフォーム工事費の補助を行っています。補助率は工事費の10割を上限としているため、工事金額によってはリフォーム代金を全額補助金でまかなうこともできる制度となっています。
安い空き家を買う際の注意点
ここからは、安い空き家を買って後悔しないために、知っておきたい注意点を紹介します。後々のトラブルを防ぐため、安く空き家を購入するときは、下記のような点を念頭に置いておきましょう。
自分の目で購入する空き家を確認する
空き家の購入を検討するときは、たとえ遠方であっても、原則内見をしましょう。写真だけでは、実際の建物の状態を詳しく知ることができません。また、周囲の環境も実際に行ってみなければわからないものです。
いくら安く空き家を買うといっても、不動産の取得は大きな買い物です。不要になったからといって、物のように捨てることもできません。買ってから後悔をしないように、きちんと自分の目で購入しようとする空き家を確かめることが大切です。
空き家購入には税金がかかる
空き家の購入には、さまざまな税金がかかります。物件の代金のほかに、どのくらいのお金が必要なのか把握するためにも、どんな税金があるのか確認しておきましょう。空き家の購入にかかる主な税金は、下記のとおりです。
・印紙税
印紙税は、不動産の売買契約書などに対して課税される税金です。契約書に記載されている金額に応じて税額が変わります。
・不動産取得税
不動産取得税は、不動産を取得した方が支払う税金です。不動産評価額にもとづいて税額が決定します。
現在の耐震基準を満たす物件であることなど、一定の基準を満たせば不動産取得税が軽減される場合があります。
・登録免許税
不動産の所有権移転登記や、住宅ローンを利用する際に法務局に支払う税金が登録免許税です。税額は不動産評価額や借入額に応じて決まります。
・固定資産税
空き家を購入した後は、土地や建物にかかる固定資産税を、毎年支払う必要があります。税額は不動産評価額に応じて決まります。
・消費税
不動産会社から物件を購入する場合、建物部分に対して消費税がかかります。ただし、消費税の課税事業者ではない個人から直接取引で購入するのであれば、消費税は課税されません。
空き家のリフォームや手入れの費用を把握する
安い空き家を購入した後は、ほとんどの場合リフォームや手入れが必要です。自分で清掃するだけで済めば問題ありませんが、業者を入れて大掛かりなリフォーム工事をしなければならない場合も珍しくありません。
リフォームや手入れにかかる具体的な金額は、作業内容によって決まるため、業者に見積もりを取る必要があります。とはいえ、ある程度の目安を踏まえることは大切です。物件の現状を確認した上で、リフォーム工事が必要な部分を洗い出し、おおよその金額を割り出しておきましょう。
できるだけ費用を抑えたいのであれば、前述した自治体からの補助金などを使える物件を探してみるのもひとつの手です。また、DIYをして、費用を抑えるという方法もあります。
空き家のリフォーム費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
空き家を安く買うときは、その後のことも考えよう
安い空き家は、購入後に大掛かりなリフォームをしないと住むことが難しい場合があります。また、再建築不可物件に該当する物件もあるので注意が必要です。かかるコストや将来のこともしっかり考えた上で、購入を検討しましょう。
安く購入できる空き家を探すのには、株式会社ジェクトワンが運営する「アキサポ」の「空き家の掲示板」がおすすめです。空き家の掲示板には、どんな物件でも掲載可能なので、自分の希望に合った魅力的な空き家を探すことができるでしょう。
さらに、空き家所有者との直接取引によるトラブルを回避できるよう、商談の際には、アキサポが立ち会います。なお、煩雑な手続きをスムーズに進めるため、空き家の掲示板でマッチした後の契約時に、不動産仲介会社への媒介依頼も可能なので、安心して空き家の購入をご検討ください。