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公開日:2023.08.11 更新日:2024.07.31

「空き家差し上げます」は本当に無料?0円物件取得にかかる費用を解説!

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空き家関連の情報を探す中で目にすることがある「空き家差し上げます」という言葉。

「差し上げますってどういうこと?」「本当にタダ(0円)なの?」など、疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「空き家差し上げます」という言葉の実態を分かりやすく解説するとともに、そのカラクリや無料の空き家を探す方法、さらには空き家オーナー向けのおすすめ情報も合わせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

「空き家差し上げます」は本当にタダ(0円)なのか?

タダを指差す様子

「空き家差し上げます」というフレーズを目にした方にとって気になるのは、「本当にタダ(0円)で空き家が取引されているのか?」という点でしょう。

「差し上げます」の表記だけでは、無料なのか、それともある程度の費用が発生するのか判断するのが難しいのは事実です。

そこでまずは、「空き家差し上げます」というフレーズの実態をご紹介します。

実際に、タダで取引される物件は存在する!

結論から述べると、実際に空き家をタダ(0円)で取引する事例は存在しています。

この取引は「無償譲渡物件」と呼ばれるもので、文字どおり「土地および建物価格が無償の物件」を指します。

基本的に不動産の売買価格は周辺の市場価格や取引事例、築年数などをもとに決定されますが、さまざまな事情により「無償でも譲渡したい」という物件が少なからず存在しているのです。

ただし、無償譲渡物件でも取得の際に諸費用がかかる!

無償譲渡物件は確かに土地・建物の価格自体はタダ(0円)に設定されているものの、取得時に以下のような諸費用が発生します。

1.贈与税
2.不動産取得税
3.登録免許税
4.修繕費
5.譲渡契約書の書類作成費

(1)贈与税

贈与税とは、個人から贈与で財産を取得した場合に課税される税金です。

無料で譲渡された空き家であっても、贈与税は不動産の固定資産税評価額が110万円を超えると課税されるため、注意が必要です。

(2)不動産取得税

不動産取得税とは、土地や家屋を取得した場合に、固定資産税評価額の3%もしくは4%を不動産の取得者が支払う税金です。

有償・無償にかかわらず課税される税金であるため、無償譲渡物件であっても対象外とはなりません

(3)登録免許税

不動産取得時には、法務局の登記簿に「所有権移転登記」を行わなければならず、この際に発生するのが登録免許税です。

登録免許税は「固定資産税評価額×税率」となっており、贈与の場合、2023年6月時点で税率は2%となっています。

(4)修繕費

無償譲渡物件は言い換えれば「タダ(0円)でも譲渡したい物件」であるため、取引される空き家の多くは「価値を付けるのが難しい」物件となっています。

建物や設備が損傷している、劣化している物件も多い傾向にあり、そのままの状態で使うのは難しいケースも多々あります。

したがって取引価格自体は無料であったとしても、リフォーム・リノベーションなどのまとまった修繕費用がかかることも珍しくありません。

(5)譲渡契約書の書類作成費

無償譲渡物件であろうと、取引後のトラブルを避けるためには所有権移転時に譲渡契約書の作成を行うのが一般的です。

譲渡契約書の作成には法的な知識が求められるため、司法書士や弁護士に依頼するケースが多くなっており、数万円の作成費用(依頼料)がかかります。

「空き家差し上げます」のカラクリ!なぜ無料で譲り受けることが可能なのか?

顎に手を当て悩む男性

無料で取引されている空き家に対して「なぜ無料なのか?」と素朴な疑問を感じる方も多いでしょう。

そこでここからは、無償譲渡物件が存在する背景を複数の側面から解説します。

深刻化している「空き家問題」とは

日本では少子高齢化や人口減少、都市部への人口流出による地方の過疎化といった影響により、全国的に空き家が増え続けている状況にあります。

建物は人が使わない期間が長引くほど老朽化が進む傾向にありますから、使い道のない空き家が増えればそれだけ保安上・衛生上のリスクは高くなり、周辺環境にも悪影響を及ぼす可能性が高くなってしまいます。

こうした状況を打破するため、行政としても2015年より「空家等対策特別措置法(空き家法)」を施行するなどして対策を進めていますが、空き家問題解消に向けて今後も継続的な取り組みが求められる状況にあります。

空き家を管理するための諸費用・税金

空き家を適切に維持・管理するためには、以下のような費用がかかります。

1.固定資産税
2.都市計画税
3.光熱水費
4.保険料
5.草刈り等のメンテナンス費
6.修繕費用
7.管理費用

各種税金はもちろん、光熱水費や定期的なメンテナンス費用を含めると、それなりの費用がかかるのが現実です。

所有者としては空き家を持っているだけで毎年のように費用負担を強いられるわけですから、「タダ(0円)でも構わないので譲りたい」と考える人が出てくるのは納得でしょう。

空き家を所有することによるリスク

空き家は不動産という資産ではあるものの、所有者がさまざまなリスクを抱えることになるのも事実です。

前述した維持・管理に一定のコストがかかるのはもちろん、放火・盗難・不法侵入といった犯罪に巻き込まれるリスクも存在しています。

また、空き家を放置していると倒壊や害虫・害獣の発生など、周囲にまで悪影響を及ぼすリスクが高くなってしまいます。

だから、空き家オーナーはタダでも空き家を手放したい場合がある!

ここまででご紹介したとおり、空き家にはさまざまなリスクがあり、所有者の負担は想像以上に大きいことが分かるかと思います。

もちろん需要が見込める空き家なら売却も可能ですが、価値を付けるのが難しい空き家の場合は「タダでも手放したい」と考えるのは自然な発想でしょう。

アキサポなら「タダで空き家を手放す」のではなく、所有者様の自己負担0円でリノベーションを実施した上で空き家活用を進められる仕組みをご用意していますので、空き家の使い道にお困りの方はお気軽にご相談ください。

0円の空き家(無料譲渡物件)を探す方法!

ルーペと?マーク

ここでは「0円の空き家(無料譲渡物件)」を探す以下6つの方法をご紹介します。

1.空き家バンク
2.みんなの0円物件
3.空き家ゲートウェイ
4.家いちば
5.移住希望の自治体へ問い合わせ
6.知人からの紹介

方法①:空き家バンク

空き家バンクとは、「空き家を貸したい・売りたい人」と「空き家を借りたい・貸したい人」をマッチングしているサービスのことです。

運営者の多くは全国の自治体となっており、管轄エリアの空き家情報を空き家バンク経由で紹介する仕組みとなっています。

エリアやタイミング次第では無償譲渡物件が紹介されていることもあるため、こまめにチェックしてみると良いでしょう。

方法②:みんなの0円物件

「みんなの0円物件」は、文字どおり0円の空き家・土地を取り扱う無償譲渡物件の不動産マッチング支援サイトです。

全国どこでも、どんな状態の物件でも受け付けているのが特徴的で、スタンダードな空き家に限らず、空き店舗、ビル、工場、農地、公共施設など、多種多様な不動産を取り扱っています。

方法③:空き家ゲートウェイ

「空き家ゲートウェイ」は、100均(100円、100万円)物件のマッチングサイトです。

取引価格が100円~であるため完全に「タダ」とはいえませんが、ほぼ無償に近い価格で物件の取引が可能なため、無償譲渡物件に興味を持つ人からも人気を集めています。

方法④:家いちば

「家いちば」とは、家を売る人と買う人が直接やりとりできる「セルフセル方式」が特徴的な掲示板サイトです。

売り手・買い手の両方が「メッセージボード」経由でやりとりする仕組みであることから、第三者を挟まずに直接やりとりしたい、手続きをシンプルにしたい、という方に人気です。

ただし、0円物件の掲載数自体はそれほど多くないため、数十万円〜数百万円程度の物件も視野に入れている方におすすめです。

方法⑤:移住希望の自治体へ問い合わせ

近年では、少子高齢化や都市部への人口流出などによる過疎化に歯止めをかけるため、移住者を積極的に引き受けている自治体が増えています。

こうした自治体では空き家バンクをはじめ、移住希望者に物件のあっせん支援などを行っているケースが多いため、無償譲渡物件を探している場合は直接問い合わせてみるのもひとつの手です。

方法⑥:知人からの紹介

0円の空き家(無料譲渡物件)探しで最もシンプルなのが、知人経由で空き家を譲り受ける方法です。

知人であれば見ず知らずの人よりも安心して取引できますし、物件を探す手間も削減されますが、「タダ(0円)で空き家を譲りたい」という人が身の回りに偶然いる可能性はそれほど高くありません。

とはいえ確認してみなければ分かりませんので、ダメ元で声をかけてみるのも良いでしょう。

無料譲渡物件を取得するために必要な手続き!

無償譲渡物件の場合、文字どおり取引価格は「0円」であるため、基本的には「贈与」に該当します。

そのため、物件探しや物件所有者との交渉に加え、「譲渡契約書の作成」および「所有権移転登記」を行う必要があります。

無料譲渡物件を取得した際の注意点・意外な落とし穴!

無償譲渡物件は取引価格が0円、すなわち「タダ」なところが最大の特徴ですが、以下のようなデメリット・注意点が存在しています。

・物件探しや書類作成、手続きなどに手間がかかる
・完全に無料ではなく、取得時に諸費用が発生する
・リフォーム・リノベーションなどの大掛かりな修繕が必要な物件も多い

これらの点をあらかじめ理解した上で売買、賃貸など他の選択肢と比較しながら検討すると良いでしょう。

【オーナー向け】手放そうと検討している空き家を「活用」してみませんか!

使い道がなく、売却も難しい空き家の場合、確かに無償譲渡は有効な選択肢のひとつです。

しかしながら一見使い道がないように感じられる空き家であったとしても、タダで手放すのではなく、「活用」によって有効利用できるケースも多々あります。

そこでここからは、空き家活用の仕組みや成功事例をご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

自己負担0円でリノベーションし賃貸に出せる「アキサポ」とは?

アキサポ」は、空き家所有者様にとって悩みの種となっている「売却は難しい」「最適な使い道が分からない」「高額な修繕費用がかかってしまう」といった問題をカバーできる新しい空き家活用サービスです。

1.物件の周辺環境や立地条件など現地調査を実施
2.リノベーション・活用プランの提案
3.所有者様の自己負担0円(※)でリノベーションを実施
4.賃借人・利用者の募集までサポート

※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます。

これらをワンストップでご提供することにより、さまざまな理由から空き家活用を諦めていた方でもご利用できる仕組みを実現しました。

アキサポ解説図

以下にアキサポを利用して空き家活用を実現した事例をいくつか紹介しますので、そちらもぜひ参考にしてください。

アキサポの空き家活用成功事例

事例1:設備周りを一新し使い勝手の良い賃貸住宅へ

スマートな台所への変身

築45年超のこちらの物件は、長期間空き家となっていましたが、内装や設備を中心に改修を実施。さらに、庭に生い茂った草木、破損のおそれがあるカーポートなども合わせて撤去することにより、使い勝手の良い賃貸住宅へと生まれ変わりました。

以下のページで詳細情報を確認いただけます

事例2:母から受け継いだアパートは面影を残して新たな賃貸住宅へ

綺麗なお風呂場への変身

築50年を超えるこちらの物件は、所有者様がお母様から譲り受けた思い入れのある建物でした。

一方で元々お風呂がない物件であったため、間取りを変更してユニットバスを設置するとともに、外装をあえて思い入れのある元のイメージを残しながら塗装を施すことにより、所有者様にも喜んでいただける物件に仕上がっています。

以下のページで詳細情報を確認いただけます

事例3:長年放置されていた空き家は土地を最大限利用した駐車場へ

駐車場への生まれ変わり

空き家となって約10年間放置されていたこちらの物件は、所有者様にとって建物内の片付けや屋外の草木の手入れなどが負担となっていました。

そこで現状を踏まえた上で土地まで最大限活用できるよう検討し、駅からの距離が離れていても収益の見込みが立つ駐車場へと生まれ変わりました。

以下のページで詳細情報を確認いただけます

まとめ

「空き家差し上げます」の言葉が示すとおり、実際に「タダ(0円)」で空き家を譲渡するケースは存在しています。

ただし、取引価格自体は0円ではあるものの、取得の際には諸費用がかかりますし、手続きが煩雑な点もデメリットだといえるでしょう。

空き家をお持ちの場合は、無償譲渡以外にも有効な選択肢が残されている可能性がありますので、空き家の使い道にお困りの場合はアキサポまでお気軽にご相談ください。

アキサポに相談してみる

よくあるご質問

0円物件とは?

0円物件(無償譲渡物件)とは、その名のとおり空き家を無償で取引する物件のことです。
通常、空き家の取引には対価が発生しますが、0円物件の場合はさまざまな事情から、対価が無償となっています。
また、通常の取引では不動産会社が仲介しますが、0円物件は金銭のやりとりが発生しないため仲介は入らないのが一般的です。

空き家を無料で譲る理由は?

0円物件が発生する最たる原因としては、経済的に負担である、空き家の管理から解放されたい、特定空き家に指定されるリスクがあるなどの背景があります。
0円物件は何かしらの「訳あり物件」である可能性も高いため、元々の持ち主が「なぜ無料でも良いから手放したいのか?」はきちんと確認しましょう。

0円物件を取得する際に必要な手続きは?

0円物件は、金銭の取引が発生しないため「売買」ではなく、多くの場合「贈与」に該当します。
贈与とは、他者に財産を無償で譲り渡すことを言い、費用は発生しません。
なお、贈与をするためには、空き家の「所有権移転登記」を行う必要があります。
譲り受けたものの価額が合計で110万円以上になると贈与税が発生します。