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公開日:2020.12.07 更新日:2024.08.21

空き家になった実家をどうにかしたい人に!管理・活用のポイントまとめ

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親が亡くなった後、実家を子供が相続するのはよくあるパターンです。

ですが相続した実家は、すぐに子供が移り住んだり、売却・賃貸できたりするケースばかりではありません。

むしろ一定の割合で「ひとまず空き家として置いている」状態となっており、使い道や管理の仕方に頭を悩ませている方も多いでしょう。

近年の日本では「空き家問題」が社会問題化していることもあり、同じような悩みを持つ方は非常に多く、適切な知恵や情報を取り入れることが、空き家をうまく活用する秘訣です。

そこで今回は、空き家に関する多種多様な悩みに応えてきたアキサポが、空き家のリスクや管理・活用の秘訣を分かりやすく解説しました。

「今後空き家をどうすべきか?」とお考えの方に参考となる情報をお届けしますので、ぜひ目を通してみてください!

空き家になった実家を放置するとリスクがあります!

実家 空き家 リスク

相続した実家をすぐに活用するのは難しいため、「とりあえず空き家になっている」ケースはよくある話。

ですが、空き家のまま放置していると主に以下のようなリスクが高まってしまうことになります。

・特定空家のリスク
・犯罪リスク
・周辺環境に悪影響を及ぼすリスク

それぞれのリスクについて、ここから分かりやすく解説しましょう。

1. 特定空家のリスク

年々増加の一途を辿る空き家率(総住宅数に占める空き家の割合)に歯止めをかけるべく、政府は2015年5月「空家等対策の推進に関する特別措置法(以下「空き家対策特別措置法」)」の全面施行に踏み切りました。

空き家対策特別措置法とは、適切な管理が行われておらず何らかの悪影響を及ぼす可能性を持つ空き家に対して、「措置実施のための立入調査」「指導→勧告→命令→代執行の措置」など、段階的な措置を講じるための法制度です。

対象となる空き家は「特定空家等」と呼ばれ、以下の条件に該当する空き家を指しています。

・そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

通常の空き家と異なり、特定空家に指定されるとさまざまな指導や命令の対象となるため、所有者にとっては大きな負担となることが予想されるでしょう。

特定空家等

出典:空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報|国土交通省

また、特定空家に指定されるもうひとつの大きなデメリットが「税金の負担増」です。

通常の空き家では、200平方メートルまでの敷地部分に対して「固定資産税を1/6まで軽減する」という規定が適用されるのですが、特定空家に指定されるとこの規定が外れてしまうのです。

結果的に固定資産税は最大6倍にまで跳ね上がってしまう可能性がありますので、所有者にとっては大きな負担となるでしょう。

特定空家指定の条件は「放置されている空き家」の特徴と合致するものばかりですから、空き家を放置するのがいかにリスキーであるかが分かります。

2. 犯罪リスク

放置された空き家の中でも、周囲から見て「人が寄り付かなさそう」「人の気配がしない」と感じられる空き家は、多種多様な犯罪の温床となります。

・放火
・不法占拠(人が住み着いてしまうなど)
・盗難
・違法薬物製造や薬物栽培
・不法投棄
・敷地内の物品の無断使用

これらの犯罪は実際に日本の空き家で度々発生しており、空き家を所持する全ての人にとって他人事とは言えません。

無論、空き家が犯罪に巻き込まれた場合には、さまざまな損失を被ることになります。

【空き家で犯罪が起こった場合の損失例】

・金銭的な損失(盗難など)
・汚染や環境への悪影響(住み着き、不法投棄など)
・世間的評判の悪化(不審者の存在を恐れられる「いわくつき物件」など)

ご覧の通り、金銭的なダメージはもちろん、イメージ悪化にもつながる可能性があるため、一度犯罪に巻き込まれてしまうとその後の空き家活用にまで良からぬ影響を及ぼす可能性が出てしまいます

空き家の犯罪リスクが気になる!実例をもとにトラブルの原因・回避方法を解説

3.周辺環境に悪影響を及ぼすリスク

空き家 周辺環境 悪影響

放置された空き家は適切な管理が行き届いていないがために、周辺環境に思わぬ悪影響を及ぼすケースは珍しくありません。

・悪臭を振りまく
・失火による火事
・倒壊や倒木

また、周辺地域に悪影響を及ぼすだけでなく、トラブル発生時に損害賠償義務を負う危険性もあるため注意が必要です。

例えば、建物の倒壊や庭木の倒木によって損害が起こった場合、「民法第717条:土地の工作物等の占有者及び所有者の責任」に基づき、損害賠償義務を負う義務が発生する可能性があります。

万が一、こうした損害賠償責任を負うことになれば金銭的ダメージは計り知れませんし、空き家の放置が抱えるリスクの大きさを物語っているといえるでしょう。

まずは、将来的に空き家をどうするか、使い道を明確にしよう!

空き家になった実家を放置しておくとさまざまなリスクがあります。

そのため、放置はせず、管理をしていく、売却するなど自分たちに合った使い道を明確にしなければなりません。

以下の2つについて詳しく見ていきましょう。

・空き家になった実家の使い道
・それぞれの使い道のメリット・デメリット

空き家になった実家の使い道

空き家になった実家の使い道には、おもに以下の6つの手段があります。

①自分で住む
②売却
③空き家バンクへ登録
④賃貸
⑤管理・維持
⑥活用

1つ目の「自分で住む」は今住んでいる家を出て空き家になった実家に移り住むことで、2つ目の「売却」は買取業者や仲介業者に依頼をして売却をするなどをいいます。

3つ目は、空き家バンクに登録する方法です。

空き家バンクとは、民間による空き家対策のひとつで、空き家の賃貸・売却を希望する所有者からの提供情報を集約し、「借りたい・住みたい」と希望する人とのマッチングを行うシステムです。

令和元年に行われた国土交通省のアンケートによると、約7割の全国 1,261 の自治体で空き家バンクが設置されているとされていますが、未設置の自治体もあるためぜひ調べてみてください。

4つ目は実家を賃貸に出す方法です。

個人向けや、リノベーションをして事業用に使いたい人向けなどがあります。

5つ目の管理・維持は、誰にも貸したり売却したりもせず、所有したまま維持・管理を続けていくことです。

6つ目の活用は、有効利用されていない空き家のリノベーションや修繕を行ったうえで、立地や建物の構造に見合った形での活用を一括サポートするサービスのことで、近年人気を集めています。

それぞれの使い道のメリット・デメリット

6つの空き家の使い道のメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリットデメリット
①自分で住む・実家を手放さずに済む
・家賃をかけずに住むことができる
・固定資産税や都市計画税などの税金を支払わなければならない
・今住んでいる家から引っ越さなければならない
②売却・まとまったお金が入る
・維持管理費や税金が不要になる
・将来的な心配がなくなる
・所有権を手放す必要がある
・譲渡所得税や住民税、所得税がかかる
・一度しか収入が得られない
③空き家バンクへ登録・維持管理を入居者にしてもらえる場合も
・現状のまま貸し出しもOK
・借主と直接交渉する場合も多い
④賃貸・家賃収入を得られる・建物の維持管理を図れる・空室リスクがある・修繕費用が多くかかる場合がある
・募集等を管理会社に委託する場合、管理手数料がかかる
⑤管理・維持・実家を手放さずに済む・維持管理し続けるためにコストがかかり続ける
⑥活用・継続的な収入が得られる
・所有権を維持できる
・不動産売却に関する税金がかからない
・固定資産税・都市計画税を払い続ける必要がある
・一度にまとまった収入は得られない
・貸し出し前にリフォーム・リノベーションが必要

空き家の使い道には6つありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。

使い道それぞれの、さまざまな側面を見て慎重に判断していかなければなりません。

この記事は特に、今後空き家を管理し、将来的には活用していきたい人にとって役立つ情報になっています。

空き家を管理・維持するためにかかる費用

空き家は不動産として立派な資産のひとつですが、所持するにあたっては同時にさまざまな費用がかかるものでもあります。

ここでは「空き家にかかるお金」に関する種類や注意点についてまとめました。

空き家にかかる費用一覧

空き家を所持するうえで発生するお金には以下のようなものがあります。

・固定資産税(数万円~数十万円/年)
・都市計画税(数万円~数十万円/年)
・火災保険(数万円~数十万円/年)
・水道光熱費(数千円~数万円/年)
・修繕費用(業者に依頼すると数万~数百万円)

固定資産税や都市計画税(立地による)などの税金は空き家を所持している以上必須ですが、万が一のトラブルや管理の都合上、保険や各種維持費関連のお金も無視できません。

前述の通り、空き家が原因として起こる倒壊や倒木・火災などのトラブルへの対処として、保険や日頃の修繕を行う重要性は高いといえますから、空き家を良好な状態に保つためにはある程度の出費を想定しておいたほうが良いでしょう。

税金に関する注意点

空き家を所持している限りは固定資産税、さらに空き家の立地が市街化区域に指定されている場合は都市計画税が毎年課税されることになります。

ですがこれらの税金は、所有者の負担を軽減する目的で以下「住宅用地の軽減措置特例」の適用を受けることが可能です。

住宅用地の特例

固定資産税は最大で1/6、都市計画税は1/3にまで減額されるわけですが、ここで注意したいのが「更地」に対する措置。

一覧表を見ると、「更地の場合は固定資産税・都市計画税、ともに減額なし」となっています。

「住宅用地の軽減措置特例」が適用されるのは対象の土地が「住宅用地」でなければいけませんが、更地は「非住宅用地」に該当するため、特例の適用対象外となってしまうからです。

また、更地でなくとも「特定空家」に指定された場合も同じく特例の適用対象外となってしまうため、「更地・もしくは特定空家に指定された空き家は税金の負担が増える」ことを覚えておきましょう。

空き家の活用は専門家に相談しよう!

空き家 管理・活用 専門家

放置された空き家はさまざまなリスクを高めてしまうため適切な管理が必要ではありますが、管理そのものに費用が掛かるだけでなく、空き家は所持しているだけでお金がかかるのが難しいところ。

もちろん第三者に提供するという有益な使い道は存在するものの、そのためには「それぞれの空き家に見合った対策や仕掛け」が求められます。

そこでここからは、空き家を適切かつ効果的に管理・活用するためのポイントを解説しましょう。

空き家の管理・活用の悩みを解決するポイント

空き家の管理・活用には、時間・お金・手間などがかかるため、専門的なノウハウを持たないまま効率的に対処するには限界があるでしょう。

実際、空き家の所有者が抱える管理・活用に関した悩みは多種多様です。

活用するために何から手を付ければ良いの?

リノベーションや修繕を依頼したいが、どこに頼むのがベストか分からない…

所持物件がどのような活用法に向いているのか分からない…

活用の仕方からリノベーション・提供までをまとめて依頼できないものか…

これら空き家に関する多種多様な悩みをまとめて引き受けてくれるのが、「空き家活用会社」です。

空き家活用会社の中には、「現地調査・分析・活用プランの提案・リノベーション・利用者の募集」など、空き家活用に必要なプロセスを幅広くカバーできるところもあり、最近では空き家の管理・活用で悩む所有者にとってとりわけ人気のサービスとなっています。

私たち「アキサポ」も、物件の周辺環境や立地条件など現地調査を行った上で、リノベーション(全額費用負担でリノベーション工事を実施)・活用プランを提案するなど、空き家活用に関するお悩みに対して広くお応えしています。

老朽化した空き家を再生させるだけでなく、その土地の特徴や所有者の要望を踏まえながら生まれ変わらせ・魅力的なコンテンツ作りをこれまでいくつもサポートしてきました。

もちろん空き家にはさまざまな使い道があるとはいえ、長い目で見て将来的にも空き家を有効活用したいのであれば、空き家活用は外せない選択肢の一つであるといえるでしょう。

【ビフォーアフター】空き家や土地の活用事例

私たちアキサポがこれまでお手伝いしてきた空き家や土地の活用事例をここでいくつかご紹介します。

画像を選択すると、該当の活用事例の中身をより詳しく知ることができますので、ぜひ参考にしてみてください!

事例①:使い道に困っていた土地をキッチンカー(フードトラック)運営会社の活用場所として提供!

事例の詳細はこちら

事例②:「地域貢献型空き家利活用事業」として官民一体でブックカフェを立ち上げ!

ふるいち

事例の詳細はこちら

事例③:店じまいにより、使い道に悩んでいた商店街の履物店がシェアキッチンに大変身!

事例の詳細はこちら

「アキサポ」で出来ることをさらに詳しく知りたい方はこちら

空き家活用に関するお役立ち情報

空き家の活用に関するお役立つ情報として、空き家問題や具体的な活用方法などについて解説します。

① 日本の社会問題となっている空き家問題。なぜ空き家活用が注目されているのか?

日本の社会問題になっている空き家問題。

空き家が増える、放置されることによって犯罪のリスクが高まる、建物の倒壊によってけがをする人が出る、空き家周辺の景観が悪化するなどの問題があり、これを総じて空き家問題といいます。

これらの問題を解決するために空き家を活用するという手段がとられ、例えば空き家をリノベーションし、カフェや宿泊施設などの新しい事業を始める、一度更地にし、駐車場にするなどの方法があります。

空き家問題の解消に奮闘するアキサポの取組がテレビで紹介されました。

【2022年問題とは】“空き家”を増やす大きな要因に その解消に向けた注目の取り組みとは

築年数115年以上の空き家を、所有者負担0円で1棟貸しの宿泊施設にリノベーションした事例が紹介されていますので、ぜひご覧ください。

② 空き家の活用方法は多種多様です。どのような活用方法があるか事例を交えてご説明

空き家の活用方法は、カフェや宿泊施設、駐車場や賃貸住宅にするなど多種多様です。

所有者様の希望もお聞きしたうえで、どのような活用方法がいいかのご提案をさせていただきます。

具体的な活用方法は実際の事例をぜひご覧ください。

空き家を活用したビジネスの成功モデル・事例10選+他ビジネスモデル多数

③ リフォームを自己負担0円で、空き家の活用ができる「アキサポ」とは?

アキサポは空き家問題の解決のために、所有者様から空き家を借り受け、所有者様の自己負担0円でリノベーションをし、一定期間転貸するサービスです。

アキサポの仕組み

詳しくはこちらの動画をご覧ください。

【ジェクトワン公式】空き家事業徹底解剖!教えてアキサポ先生!

空き家になった実家の管理・活用の秘訣まとめ

実家が空き家になった場合、毎年の固定資産税などの税金や維持・管理に金銭面の負担だけでなく、「特定空家」指定のリスクまで考慮すると、放置するのは得策ではありません。

とはいえ、空き家は使い道次第で資産価値を高めることも十分可能なので、「空き家を所持している=多種多様なチャンスがある」といえるのも事実です。

もちろん使い道を適切に定め、そのための仕掛け(リノベーションや修繕など)を行うには、専門的なノウハウやスキルが求められるのは今回ご紹介したとおりです。

空き家の使い道をどうすべきかお悩みの場合、まずは専門家のアドバイスを受けるのがベストでしょう。

アキサポ」では空き家の管理・活用に関する幅広いお悩みや要望にお応えしていますので、興味がありましたらお気軽にお問い合わせください。