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公開日:2020.10.29 更新日:2023.09.30

親が倒れたら何をすれば良い?実家の片付け・生前整理などのよくある悩みと解決法も解説

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親が倒れたら…」という問題は親を持つすべての人に共通しています。

実際に親が倒れた場合、入院や手術の手続き、さらに万が一の際には遺品整理や相続など必要な手続きは想像以上に多く、不安を感じている方も多いでしょう。

近年では、こうした問題へと適切に対処するため「終活」「生前整理」などの言葉がすっかり定着してきました。

そこで今回は、「親が倒れた」をテーマに、「親が倒れた際のよくある悩みや必要な手続き」「生前整理・実家の片付けで大切なポイント」を分かりやすく解説します。

親が倒れた際のよくある悩み

親が倒れた よくある悩み

実際に親が倒れた際、世間に人たちがどのような悩みを感じているのか?具体例を交えながら見てみましょう。

・入院や手術の手続きなど、医療関係の手続き方法がよく分からない
・親の税金、年金、光熱費、生活費などお金に関する詳細が分からない
・親が普段親しくしていた親戚や地心の連絡先・住所などが分からない
・実家の掃除や家そのものの今後の管理について、どうすべきか?
・生前整理は、いつから、何をどのように対応すれば良いか分からない

ポイントは、親が倒れた場合に医療関係の手続きやお金の管理、実家の整理などを子供が対応しなければならないケースが多い点です。

これらの対応をうまく進めるには、「親の情報をあらかじめ把握しておくことが大切」だといえるでしょう。

医療関係の手続きにしろ、お金の問題にしろ、親が倒れてしまいコミュニケーションが取れなくなってしまってからでは、必要な情報を確認するのが難しいからです。

したがって、余裕があるうちに親とコミュニケーションを取り、もしもの時にスムーズな対応が行えるよう準備しておくことが大切でしょう。

親が倒れた時にまず必要な手続き

親が倒れた 手続き

親が倒れた場合は状況に応じてさまざまな対応が求められますが、対応の緊急性・必要性の高さは以下の3つに分類することができます。

・短期的(入院手続きなど)
・中期的(今後の治療や親の介護など)
・長期的(相続問題や生前整理など)

もっとも緊急性・必要性が高いのは、言わずもがな「短期的(入院手続きなど)な対応」。

この部分の対応は、親が倒れた直後に早急な対応を求められるものが多く、事前に知識を備えているに越したことはありません。

では「短期的(入院手続きなど)な対応」の中でも特に覚えておきたい、以下の3点をそれぞれ解説していきましょう。

・入院手続き
・手術関連の手続き
・治療費の用意

入院手続き

親が倒れた 入院

まず入院手続きの際には、病院によって緊急連絡先や料金の支払い、身柄の引き取りなどを保証する「入院保証人」を求められるケースがあるのを覚えておきましょう。

入院保証人は1名もしくは2名となっており、2名の場合、1名は「別世帯」を条件としていることが一般的ですので注意が必要です。

また、保証人と合わせてチェックしておきたいのが「入院保証金」です。

入院保証金は退院時に精算されますが、5~10万円程度が相場となっており、病院によっては支払いが現金のみというところもあります。

手術関連の手続き

親が倒れた 手術

親が倒れた場合、症状や容体によっては手術が必要となります。

手術については基本的に、十分な説明のもと患者の同意を得たうえで治療や薬の処方を行うための「インフォームドコンセント」と呼ばれる考え方に基づき、「同意書」を求められます。

本来、この手続きは患者本人の意思確認のために行われるものですが、年齢や容体の影響で本人に適切な判断が難しい場合は、家族が同意手続きを代行することになります。

もちろん、同意の前には医師からしっかりと説明が行われるはずですが、説明を受けたうえで他の意見も聞きたいと感じた場合は「セカンドオピニオン(専門的な知識を持った第三者に意見を求めること)」を検討しましょう。

治療費の用意

実は、このお金の問題こそ特に気を付けたいポイントです。

親が倒れた際、本人の経済状態や容体によっては家族が治療費やその他身の回りの世話に必要な費用を捻出することになります。

とはいえ、もちろん親が倒れるのは突然のことですし、入院保証金や治療費を突然請求されるケースも珍しくありません。

そのため、「誰が支払うのか?」をあらかじめ決めていない場合、負担費用について親族間トラブルに発展する場合も多々あります。

手術の費用やその後の介護費まで含めると、まとまった費用が必要になる可能性も大いに考えられますので、親が倒れた際の費用面の話は親族間で事前に相談して決めておくのがベストでしょう。

親が倒れた時でも困らないために知っておきたい情報

知っておきたい親の情報

すでにご紹介したとおり、親が倒れた際のよくある悩みのほとんどは「事前に親の情報を知っていれば解決できる」ものといえます。

そこで、親の情報の中でも特に押さえておきたい情報をここではまとめました。

お金に関する情報

親が倒れた際は治療が必要になりますし、万が一の際には資産の相続など、お金に絡んだ手続きが必要なります。

そのため、以下のような親のお金関係の情報は予め把握しておくと良いでしょう。

・所持している口座の情報
・クレジットカード情報
・各種暗証番号
・資産の有無や内訳
・実家の権利書や印鑑など貴重品の保管場所
・親の生活費や固定的な出費の内訳

大切なのは貯蓄や資産だけでなく、出費の部分までチェックしておく点です。

親が倒れて入院した場合でも、実家の光熱費や保険料、月々の支払いなどが勝手にストップすることはありませんので、必要なお金をトータルで把握するためにも出費の内訳は忘れずに確認しておきましょう。

親の知人や親戚の連絡先

親 知人 連絡先

親が倒れた場合、万が一の事態が起こった際や容体によっては、親しい知人・親戚などに連絡を取る必要に迫られます。

この際「誰に連絡を取るべきか?取ってほしいか?」は親に聞くのが一番ですが、倒れた後では聞き出せないケースも珍しくありません。

そこで、親が元気なうちに交友関係や親戚付き合いを本人に直接聞き、もしもの時に誰に連絡を取ればよいのか確認するとともに、連絡先までチェックしておくと良いでしょう。

実家の片づけや生前整理で大切なポイント

実家の片付け 生前整理

ここまでは親が倒れた際の対処法、また親が倒れるまでに知っておきたい情報などをまとめましたが、これらのポイントを踏まえて行われるのが「生前整理」です。

生前整理とは、元気なうちに老後や死後のために身辺や財産などの整理を行う作業で、近年では20代・30代でも生前整理に手を付ける人もいる「終活」のひとつです。

では生前整理を行う際のポイントとは何なのか?

ここから詳しく解説しましょう。

生前整理はよりよく生きていくための整理

生前整理は「死のための整理」「死を想定して行われる片付け」といわれることがあり、ネガティブな印象を抱いている人も少なくありません。

ですが、死は誰しもに訪れるものであり、多くの子供は親の死と向き合うことになります。

そして親が他界した際、生前整理を行っていなかったがために様々な手続きや片付け、相続問題などに頭を悩ませるのはよくある話です。

親としては、自分がいなくなった後に子供や家族の負担になるのは不本意ですし心苦しいでしょう。

だからこそ、将来的な負担を軽減し、安心して暮らしていけるように「親と子がよりよく生きていくための整理として生前整理を行う」のです。

生前整理は親が元気なうちに行うものですから、生前整理の意味とメリットを丁寧に親へ説明し、理解と協力を得たうえで親と一緒に進めていくのが生前整理の大切なポイントだといえるでしょう。

相続するのは資産だけではない

相続 ごみ

「相続」と聞くとあなたは何をイメージするでしょうか?

多くの人は、お金や土地など資産価値のあるものをイメージするはずです。

しかし実際のところ、親から相続するのは資産価値のあるものばかりではありません。

親の所持品や実家の不要な品など、「ゴミも相続品のひとつ」となります。

とはいえ、いざ整理を初めてみると「何が必要で何を捨てるべきかが分からない」というのうはよくある話です。

それもそのはず、モノの必要性については本人にしか判断できないケースが多く、第三者が必要性を判断するには限界があるからです。

したがって生前整理を進める際は、前述のとおり親の理解を得たうえで親と一緒に掃除や片付けを進めながら、必要なものとそうでないものを予め分類しておくことが大切です。

実家の相続も生前整理では欠かせないポイント

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親が実家暮らしの場合、他界した後に残された資産は家族が相続することになります。

お金や株式など資産もさまざまですが、相続するものの中でも特に気を付けたいのが「実家」です。

実家を相続した場合、お金や株式と同様に相続税が発生しますが、さらに土地家屋を手放さない限り固定資産税が毎年課税されることになります。

つまり、空き家として放置しているだけでも毎年コストが発生するわけです。

また人によっては、生活拠点と実家が離れているなどの理由で実家に住むことが難しく、なおかつ空き家として放置するのが不安なため更地にしてしまおうと考える方もいるでしょう。

しかし、空き家にした場合は固定資産税の優遇措置が外れることとなり、税額が最大6倍にまで跳ね上がってしまうため注意が必要です。

もちろんだからといって、実家に住まずに相続するのがデメリットだらけというわけではありません。

・多少の修繕、リノベーションなどを行い第三者に貸し出す
アキサポにリノベーション費用を負担してもらい第三者に貸し出す
・建て替えを行い、アパート経営などに切り替える

空き家活用の実例

このように空き家となった実家を有効活用すれば、貴重な資産としてさまざまなメリットを生み出してくれる可能性は大いにあります。

なお、実家の相続そのものを放棄することで税金をはじめとしたコストを抑えられますが、その場合は実家以外のすべての資産を放棄する必要があるため、注意しましょう。
※相続放棄は、「相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない」と法的に定められているため

親が倒れた何をすれば良い?まとめ

親に限らず、私たち人間はいつ倒れてしまうか予測できません。

今回ご紹介したように、事前の準備なしに親が倒れてから動いても、さまざまな手続きや対応にコスト・時間・ストレスがかかってしまうことになります。

大切なのは、親が元気なうちに情報共有し、親と一緒に生前整理を進めておくこと

最近では20代で終活を始める人が増えているように、「早すぎる」ということはありません。

親と子がよりよく生きていくために、「またいつかやろう…」ではなく、早め早めに親とコミュニケーションを取りながら動くことを心がけましょう。

また、実家を相続する可能性がある場合は、「相続後に実家をどうするか?」をシミュレーションしておき、必要に応じて専門家のサポートを求めることをおすすめします。

アキサポでは、空き家の有効活用を中心に、相続前の不動産のお悩みなどにも幅広くお答えしていますので、興味がありましたらお気軽にご相談ください。