公開日:2023.03.22 更新日:2023.10.02
誰も住んでない実家を放置すると固定資産税が6倍に?放置リスクと解決策とは
日本では年々空き家が増加傾向にあり、誰も住んでいない実家が空き家の状態になっているという方も多いでしょう。
ですが空き家をずっと放置していると固定資産税が6倍に跳ね上がってしまう可能性があることをご存じでしょうか?
今回は空き家について気になる税金の話に加え、空き家を放置することによるリスクと対策など、ためになる情報を分かりやすく解説しますのでぜひ参考にしてください。
目次
誰も住んでない実家の空き家を放置すると固定資産税が6倍に?
空き家をお持ちの方なら固定資産税が発生すること自体はご存じでしょうが、「実家を放置するとなぜ固定資産税が上がるのか?」と疑問に感じる方もいらっしゃるでしょう。
そこでまずは、空き家にかかる固定資産税などの税金関連の情報と合わせて「固定資産税が6倍になる」リスクについて分かりやすく解説します。
空き家にかかる固定資産税・都市計画税
空き家をはじめとした不動産を所有している場合、「住んでいる・住んでいない」「使っている・使っていない」に関係なく以下の税金が発生します。
・固定資産税:住宅、マンション、土地などの固定資産を所有する者に課される税金 ・都市計画税:都市計画法によって指定されている「市街化区域」内に土地や家屋が所在している場合に課される税金 |
分かりやすく説明すると、「固定資産税=原則すべての土地や家屋が課税対象」「都市計画税=市街化区域内に所在する土地や家屋が課税対象」となるため、都市計画税が課税されるかどうかは不動産が所在するエリアによって変わります。
特定空き家に指定されると固定資産税が6倍になるリスクがある
空き家を所有していると課税される「固定資産税」「都市計画税」には、「固定資産税等の住宅用地特例」という軽減措置が用意されています。
この軽減措置は、「住宅やアパートなど、人が居住するための家屋の敷地として利用されている土地(住宅用地)について税金を軽減する」制度であり、固定資産税は最大1/6、都市計画税は最大で1/3にまで税金が減額されます。
もちろん空き家の場合も「人が居住するための家屋の敷地として利用されている土地(住宅用地)」という条件を満たしているため、この軽減措置の対象となります。
ただし、特定空き家に指定されてしまった場合は話が変わります。
特定空き家とは、空き家の中でも特に問題があるとみなされた空き家のことで、以下いずれかの条件に該当していると指定される恐れがあります。
【特定空き家の要件】
1.そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態 2.そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態 3.適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態 4.その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態 |
そして特定空き家に指定された場合の大きなデメリットこそ、「固定資産税・都市計画税の軽減措置が解除される可能性がある」という点です。
固定資産税 | 都市計画税 | |
---|---|---|
敷地面積200㎡まで | 1/6に減額 | 1/3に減額 |
敷地面積200㎡以上 | 1/3に減額 | 2/3に減額 |
特定空き家に指定された場合 | 軽減措置なし | 軽減措置なし |
ご覧のとおり、軽減措置が解除されると固定資産税は最大6倍、都市計画税は最大3倍にまで跳ね上がる可能性がありますので、所有者にとっては大きな痛手となるでしょう。
特定空き家の要件は「放置されている空き家によく見られる特徴」ですから、誰も住んでいない家を放置していると特定空き家に指定される危険性が高まるといえます。
固定資産税以外にも空き家を放置することのリスクは多数
誰も住んでいない家を放置した場合のリスクは、前述の「税金が上がるリスク」だけではありません。
その他、空き家を放置する代表的な2つのリスクを解説しますので、順に見ていきましょう。
(1)経済面のリスク
空き家にかかる費用は税金だけではありません。
【空き家の維持・管理にかかる主な費用】
・修繕費用:建物や設備を修繕する際にかかる費用 ・水道光熱費:電気・ガス・水道料金 ・宿泊交通費:空き家を維持する際にかかる宿泊交通費。空き家までの距離や通う頻度によってさまざま ・火災保険:火災や落雷、爆発、破裂、風災などの自然災害に加え、オプションで盗難、家財、地震による損害などを補償するための保険費用 |
特定空き家に指定されないようにするためには、空き家を適切に維持・管理する必要がありますが、そのためにはさまざまな部分でお金がかかります。
しかしながら空き家は何らかの形で有効利用しなければ収益は生まれず、維持・管理費用だけがかさんでしまうこととなるため、経済的な負担が大きくなってしまうでしょう。
(2)倒壊、犯罪・防犯面のリスク
空き家の大きなリスクとして忘れてはならないのが「倒壊」「犯罪・防犯面」のリスクです。
建物は年月の経過とともに劣化が進むものですが、当然ながら適切な対処を施さずに放置していると倒壊するリスクは高くなってしまいます。
万が一建物の倒壊、屋根や外壁の落下といった事態が起こり、周辺の建物や人に危害を及ぼしてしまった場合、補償問題に発展する可能性も十分に考えられるでしょう。
また、放置された空き家は不法侵入、不法投棄、放火、窃盗といったさまざまな犯罪行為にしばしば悪用される点についても注意が必要です。
特に郵便物がたまっている、溢れているような空き家は第三者から見ても「人の出入りが少ない空き家」であると容易に想像できるため、犯罪者にとっては格好の餌食となってしまいます。
放置している空き家の対策方法4選!自己負担0円で活用する方法も?
誰も住んでいない家を放置しているとさまざまなリスクが高まるとはいえ、もちろん対策がないわけではありません。
ここから、放置している空き家に関する以下4つの対策を紹介しますので参考にしてください。
1.リノベーション・リフォームをして活用 2.建物ごと売却 3.解体して売却 4.無償譲渡 |
(1)リノベーション・リフォームをして活用
放置している空き家の対策として特におすすめなのが、リノベーション・リフォームした上で活用(第三者に貸し出して賃料収入を得る)する方法です。
空き家の多くは築年数が古いものが多く、建物や設備が傷んでいる、内装や間取りが現代のニーズに対応していない、といった理由からそのままの状態で活用するのは簡単ではありません。
しかしながらリノベーション・リフォームで手を加えれば、多種多様な形で有効活用することが可能です。
特に近年では、リノベーション・リフォームした空き家を住居用として貸し出すだけでなく飲食店やシェアハウス、シェアキッチン、トランクルーム、宿泊施設など空き家活用の幅が広がっており、実際に多くの空き家が有効活用されています。
ただし、リノベーション・リフォームの場合、気になるのはやはり費用の問題でしょう。
部分的なリノベーションでも数十万円~数百万円。フルリノベーションともなれば1,000万円以上の高額な費用がかかるケースもあるため、簡単に「やろう!」とは決断できないのが現実です。
では「まとまった初期費用を用意できなければ、リノベーション・リフォームをして活用することはできないのか?」というと、そうではありません。
実はアキサポなら、自己負担0円でリノベーションを実施した上で空き家活用をはじめられます。
詳しくは後述しますのでぜひチェックしてみてください。
(2)建物ごと売却
空き家を売却すれば、税金をはじめとした経済的負担、倒壊・犯罪リスクなどからは解放されます。
建物ごと売却するメリットは解体や整地が必要ない点。すぐに売却をスタートできるため、手間や時間を節約することが可能です。
ただし、空き家の多くは年月の経過に伴い劣化が進むため、そのままの状態で売却したとしても希望の金額で売れるとは限りません。もちろん状態によっては金額に関わらず売却が難しいこともあります。
また、空き家を売却すると「子供に譲る」「異なる形で空き家を活用する」など、将来的な活用はできなくなってしまう点もあらかじめ留意しておきましょう。
(3)解体して売却
空き家をそのまま売却するのではなく、解体して売却するのもひとつの手です。
空き家を解体して更地の状態にすると、購入後すぐに土地をさまざまな形で有効活用しやすいことから、建物ごと売却するより買主が見つかりやすいケースもあります。
ただし、空き家の所有者は売却前に建物の解体や整地などを済ませておかなければならないため、まとまった初期費用が必要となります。
(4)無償譲渡
譲渡とは文字どおり「第三者に譲り渡す行為」であり、売却が難しい場合などには無償で空き家を第三者に譲る「無償譲渡」を用いるのも選択肢のひとつです。
売却が難しい物件でも手放せる可能性があるだけでなく、無償であることから引き取り手が見つかりやすい点もメリットです。
もちろん無償譲渡の場合、売却とは違いお金を得られませんが、空き家の維持・管理にかかる手間やお金、その他さまざまなリスクから解放されたいのであれば検討してみるのも良いでしょう。
空き家の有効活用はアキサポに!
放置している空き家にはさまざまな対策方法がありますが、「活用の仕方が選べる」「資産を手元に残せる」といったメリットを考えると、やはりおすすめなのは空き家活用です。
しかし前述のとおり、リフォーム・リノベーションには多額な費用がかかってしまうため、興味はあっても空き家活用になかなか踏み出せないという方も多いでしょう。
そんな方におすすめなのがアキサポの「自己負担0円からはじめられる空き家活用」サービスです。
【アキサポの仕組み】
1.物件の周辺環境や立地条件など現地調査を実施 2.調査結果をもとに、最適なプランを提案 3.所有者様の自己負担0円でリノベーション工事を行う 4.賃借人・利用者の募集までアキサポが実施 5.物件の貸出後は毎月一定の利用料を所有者様にお支払い |
実際にアキサポ利用者の90%近くの方が「0円で空き家をリノベーション・活用できた」と回答しており、費用を抑えて空き家を有効活用したい方から多くのご好評をいただいています。
空き家の有効活用には補助金制度が利用できる場合がある
リフォーム・リノベーションに限らず、空き家の解体や取得などにかかるさまざまな費用については補助金によるサポートを受けられる可能性があります。
行政では深刻化する空き家問題の解決、また移住促進などを目的として空き家関連の補助金制度を充実させているのです。
具体的には「改修にかかった費用の〇%を補助」といったように費用の一部を支援してくれるものですが、どのような補助金が用意されているかは自治体によって異なるため事前にチェックしておきましょう。
まとめ
今回ご紹介したとおり、誰も住んでいない家を放置していると税金が高くなる可能性があるだけでなく、倒壊、犯罪への悪用などあらゆるリスクが高まってしまいます。
そもそも空き家は所有しているだけで税金や維持・管理費がかかるものですから、できることなら有効活用するのがおすすめです。
アキサポなら所有者様の自己負担0円でリノベーションを実施した上で、一つひとつの空き家に合った形で活用をはじめられます。
所有者様のお悩みや要望を踏まえて、空き家の最適な使い道についてご提案させて頂きますので、まずはお気軽にご相談ください。