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公開日:2022.03.25 更新日:2024.10.22

空き家をデイサービス施設として活用するための手続きとメリット

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まずはサービスについて知りたい

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全国的な高齢化率の増加に伴って、老人ホームをはじめとする介護施設も増えてきました。中でも通所介護、いわゆるデイサービスは都市部だけでなく郊外地にも需要があることから、空き家の活用先として注目されています。

しかし、空き家をデイサービスに活用しようとしても、すぐできるわけではなく、立地可能な場所や指定基準をクリアする必要があります。

そこでこの記事では、空き家をデイサービスに活用する手続きとメリットについて解説します。

デイサービスとは?

老人と介護士

デイサービスとは、要介護1以上の高齢者を対象とした通所介護施設のことです。主なサービス内容は入浴、排せつ、食事などの介護で、日帰りが原則となっています。

利用者本人が快適に過ごせるのはもちろん、介護をしている家族の負担も減るため、利用者とその家族、両方にとってメリットのある施設といえます。

また、施設によっては、基本的なサービス以外にも筋力トレーニングや体操といった利用者の健康増進を目指すプログラムや、俳句や書道などの楽しく過ごすためのプログラムなどが用意されている場合もあり、高齢者の孤立化を防ぐ役割も果たしています。

ちなみに、送迎は基本的に施設の車が迎えに来てくれます。朝、自宅まで迎えに来てもらい、昼過ぎ~夕方に帰宅するというのが一般的な利用の流れです。

デイサービスの法律上の扱い

デイサービスの定義ですが、デイサービスとは法律上では「通所介護」と呼ばれ、介護保険法により「老人デイサービスセンターに通わせ、当該施設において入浴、排せつ、食事等の 介護その他の日常生活上の世話であって厚生労働省令で定めるもの及び機能訓練を行うこと」と定められています。

この「老人デイサービスセンター」というのも、老人福祉法によって定義づけられているので、デイサービスを始めるには同法に基づいた施設とサービスを提供する必要があります。

上記の基準を満たす必要があるため、デイサービスは誰でも始められるわけではなく、サービス事業者は法人に限定され、同時に従業員の知識や技能、設置予定の設備基準なども満たす必要があります。

そのため、これから空き家をデイサービスに活用したいと考えた場合、デイサービスのノウハウを持っている法人に運営を頼む必要があります。

-引用

老人福祉法第5条の2第3項の厚生労働省令で定める施設又は同法第 20 条の2の2に 規定する老人デイサービスセンターに通わせ、当該施設において入浴、排せつ、食事等の 介護その他の日常生活上の世話であって厚生労働省令で定めるもの及び機能訓練を行うこと(認知症対応型通所介護に該当するものを除く。)をいう。」

空き家をデイサービスに活用するための手続き

手続き

空き家をデイサービスにするには、デイサービスを行って良い場所であることと、デイサービスを実施するために指定されている必要な基準の両方をクリアする必要があります。

どちらかが欠けてもデイサービスを始められないため、両条件を満たせるか最初に確認しておきましょう。

ちなみに、これらを個人で確認するのは難しいため、不動産会社やデイサービス事業者、市町村の相談窓口に問い合わせることをおすすめします。

デイサービスが立地可能な場所

デイサービスが立地できるのは、基本的に「市街化区域」と呼ばれる、建築物の立地を推進している地域内に限られます。

市街化区域というのは、都市計画法により「すでに市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」と定められており、多くの建築物の立地が認められています。

市街化区域の中にも「用途地域」と呼ばれる立地可能な用途を細かく定める区域があり、デイサービスは下記の用途地域で立地可能です。

・第一種低層住居専用地域
・第二種低層住居専用地域
・第一種中高層住居専用地域
・第二種中高層住居専用地域
・第一種住居地域
・第二種住居地域
・準住居地域
・近隣商業地域
・商業地域
・準工業地域
・工業地域
・工業専用地域

一方、「市街化調整区域」と呼ばれる、建築物の立地を抑制すべき区域では基本的に立地が認められていません。ただ、市街化調整区域内でも例外的に立地が認められている場所もあるため、一度は市町村に確認しておきましょう。

デイサービスの指定に関する基準

デイサービスの指定に関する基準は主に人員・設備・運営・基準該当居宅サービス、4つの基準が定められています。

中でも人員・設備・運営の基準は施設の規模や具体的な施設の設計内容に関わってくるポイントで、それぞれ細かく定められています。

空き家オーナーがこの基準を網羅しようとするのは難しいため、とりあえず「こういった基準がある」と把握しておきましょう。

参考:老人ホームの開業に資格は必要?かかる費用も解説! | スマートシニア

空き家をデイサービスに活用するメリット

男女と老人

デイサービスは高齢化の進む日本において高い需要があり、それだけでも十分なメリットになり得ます。しかし、デイサービスにはそれ以外にも複数のメリットがあり、さらには税制面の優遇を受けられる制度も備わっています。

ここでは空き家をデイサービスに活用する3つのメリットを紹介します。

郊外地でも需要が見込める

デイサービスは、高齢者向けの通所サービスという特性上、広く需要のあるサービスです。住宅の多い都市部はもちろん、郊外地でも需要が見込めますし、高齢化の進むニュータウンでも高い需要を得られると考えられます。

また、デイサービスは車での送迎が基本のため、利用者の家まで少し離れていてもさほど問題にはなりません。むしろ郊外地の方が車の駐車スペースを確保しやすいため、立地のハードルが低くなる可能性があります。

収入が安定している

入居者数によって収入が増減するアパートやマンションと違い、デイサービスは運営事業者への一棟貸しが基本のため、月々の収入が安定しています。また、介護保険事業という性質上、補助金も活用でき、事業が短期で撤退する可能性が低い点もポイントです。

さらに、近隣に空き地を持っていたり空き家の敷地が広い場合などは、送迎に使う車の駐車スペースとして合わせて借りてもらえる可能性もあります。

固定資産税が非課税になる

デイサービスは老人福祉施設事業を営む施設として、固定資産税が非課税になるメリットがあります。

これは「地方税法」という法律に定められており、ほかにも児童福祉施設や障害者支援施設などの福祉を目的とする施設も対象となっています。

ただ、固定資産の使い方・契約方法によっては、固定資産税が非課税にならないケースもあるため、市町村の固定資産税担当に確認するのを忘れないようにしましょう。

空き家をデイサービスに活用する際の注意点

チェック

デイサービスに関して特に気を付けるべきポイントは「立地に関するトラブル」です。

デイサービス自体は周辺地域に影響を及ぼすものではありませんが、送迎に車両を使うことから車に関するトラブルが起こる可能性はあります。

また、活用前の空き家自体に問題が無いかもチェックすべきポイント。ここでは、空き家をデイサービスに活用する際に注意すべきポイントを2つ紹介します。

市町村と事前協議をしっかり行う

まず最初に行うべきなのが市町村との協議です。デイサービスは福祉施設という性質上、国や県、市町村などと関りが強く、主に福祉部局との事前協議が必要になってきます。

施設の場所・規模によっては、福祉部局以外にも都市計画や道路、上下水道などの部局も関係してくる場合があり、道路や水路、上下水道に関する工事を求められるケースもあります。また、送迎車両が多い場合は、近隣道路の状況も協議に挙がることがあります。

そのため、デイサービスを考える際には「リフォームすればできる」と考えるのではなく、敷地や周辺のインフラにも手を加える可能性があると考えておきましょう。

建物の適法性を確認する

空き家をデイサービスに活用する場合、建築基準法における「用途変更」という手続きが必要になるケースがあります。

そして、この際に審査されるのが建物の適法性です。もし建物が「既存不適格」または「違反建築物」だった場合は、用途変更の手続き前に追加の手続きが必要になる場合があります。

ちなみに用途変更とは、建築行為を伴わなくても、建築基準法に規定される「特殊建築物」という建築物に用途を変更する際に必要となる手続きです。デイサービスも特殊建築物に含まれるため、用途変更の手続きが必要です。

ただし、すべての場合で必要なわけでなく、デイサービスの用途に利用する床面積の合計が200平方メートル以上になる場合に限ります。

空き家のデイサービス活用は地域貢献にもなる活用方法

空き家のデイサービス活用は、全国的に高齢化が進んでいることもあり、高い需要が見込まれています。今後も高齢化率は上昇していくと予測されていることから、長期にわたって需要が確保できると考えられます。

また、デイサービスは高齢者の生活に係る事業のため、利用者はもちろん、介護をしている利用者の家族にもメリットがあるサービスです。地域に根ざしたサービスを展開できれば、地域貢献にも繋がると言えるでしょう。

空き家をデイサービスに活用したいと考えたら、ぜひ空き家活用サービスで3冠を獲得した弊社のサービス「アキサポ」にご相談を。

2021年7月に『資産価値向上が期待できる空き家活用サービス No.1』『空き家活用サービス支持率 No.1』『不動産オーナーがお勧めする空き家活用サービス No.1』を獲得した、皆様から支持をいただいているサービスです。

「アキサポ」は周辺調査を行い、地域に寄り添った活用を行っているため、地域貢献につながるデイサービスは「アキサポ」の目指すところと一致します。

さらに、空き家オーナーにとってのメリットは、自己負担が0円で空き家活用ができるという点です。必要なリノベーション費用などは利用者との契約成約後に月々の賃料からいただく形になっているため、ご相談からリノベーション、契約手続きまでの費用は一切かかりません。

デイサービスは多くの場所で需要があることから、カフェなどのほかの活用方法より郊外地でも見込みのある活用方法です。空き家活用に悩んだらまずは「アキサポ」にご相談ください。

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よくあるご質問

デイサービス施設を建てることができる場所は?

デイサービス施設を建てることができるのは、基本的に「市街化区域」と呼ばれる、建築物の立地を推進している地域内に限られます。
市街化区域というのは、都市計画法により「すでに市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」と定められており、多くの建築物の立地が認められています。

空き家をデイサービス施設に活用するメリットは?

空き家をデイサービス施設に活用するメリットとして、高齢化の進む日本においてデイサービスは高い需要があるという点があります。
それ以外にも、郊外でも需要が見込めることや、収入が安定していること、固定資産税が非課税になることなどのメリットがあります。

空き家をデイサービス施設に活用する際の注意点は?

デイサービスに関して特に気を付けるべきポイントは「立地に関するトラブル」です。
デイサービス自体は周辺地域に影響を及ぼすものではありませんが、送迎に車両を使うことから車に関するトラブルが起こる可能性はあります。
活用前に市町村と事前協議をしっかり行うことや、建物の適法性を確認することが重要です。

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