公開日:2021.05.20 更新日:2024.08.22
古民家の価格が気になる方に!評価基準やリノベーションの費用相場・ポイントを解説
古民家の価格は築年数や立地だけで判断できないため、「自分の物件が果たしてどれぐらいの価格なのか?」「価値を上げるにはどうすべきなのか?」などと疑問を抱いている方も多いでしょう。
そこで今回は「古民家+価格」に着目し、不動産の価格決定方法、古民家の価値、古民家のリノベーション費用・ポイントに加え、自己負担0円で古民家をリノベーションする方法や実際の古民家活用事例などの情報をまとめました。
現在お持ちの古民家を有効活用したい方にとってはためになる情報が詰まっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
不動産の価格はどのように決まるのか
大前提として、不動産にはひとつとして同じものがありません。
全く同じものを生産できるさまざまな商品と違い、不動産は、立地、土地の広さ、工法、デザイン、築年数など、あらゆる条件が複雑に絡み合っており、ひとつひとつに個性がある「唯一無二」の資産なのです。
だからこそ価格の決定を簡単に行うことはできず、複雑に絡み合った条件の変化に伴い、不動産の価値は年月とともに変動します。
とはいえ、根本的な仕組みはシンプルで、供給が少なく需要が多ければ価格は上がりますし、関係性が逆になれば価格は下がります。
では実際に、不動産の価格はどのように決定されるのでしょうか?
今回は「古民家」がテーマであるため、中古物件の売り出し価格決定方法について次項で解説していきましょう。
中古物件の売り出し価格決定方法
中古物件の売り出し価格決定方法は、主に以下の3つが用いられます。
・収益還元法
・原価法
・取引事例比較法
それぞれの方法について、引き続き解説します。
【収益還元法】
主に投資・賃貸用物件の価格を決める際に用いられる方法です。
対象不動産が将来生み出すであろうと予測される収益をもとにして価格を求める方法で、「その不動産がどれだけ稼げるか?」という点に着目し、算出されます。
【原価法】
対象不動産をもう一度作ると仮定し、土地代・建物代などを算出した後、経過年数による価値の低下を割り引くことで、現在の価値を推定する方法です。
対象不動産が「建物」もしくは「建物と土地」の場合に有効な方法です。
※原価法の一般的な計算式は「積算価格(資産価格)=単価×総面積×残存年数(耐用年数-築年数)÷耐用年数」
【取引事例比較法】
現在、日本の不動産業界において、中古住宅の評価方法として多く用いられている方法です。
対象不動産と条件が類似した不動産の過去の取引事例を収集し、それらと比較しながら価格を決定します。
比較時には、対象不動産の事情補正や時点修正に加え、地域要因や個別的要因を含めながら比較が行われます。
古民家は想像以上に価値がある
先に「中古物件の売り出し価格決定方法」を紹介しましたが、不動産の価値が決まる要因は複雑であり、特に古民家については「土地代・建物代」「築年数」といった要因だけで価値を判断することはできません。
理由はシンプルで、不動産は需要が高まれば価値も上がるからです。
そして不動産の需要は、築年数や立地といった基礎的な要因に加え、空間や間取りなどの感覚的な要因にも大きく左右されます。
例えば、築年数と立地が同じ物件であっても、デザイン性の違いによって需要が変わることはよくありますし、そうなれば当然価格そのものにも差は生まれます。
この点、古民家は「独自の価値」を持っており、近年需要が高まっている不動産の代表格だと言えるでしょう。
【古民家需要が高まっている要因】
・伝統工法が用いられた古民家は歳月を経た木材や壁の風合いなどに独特の魅力がある
・日本人・外国人を問わず、貴重な観光資源として脚光を浴びている
・2021年2月には、無形文化財と無形民俗文化財の登録制度新設を柱とする文化財保護法改正案が閣議決定されたため、古民家人気がさらに加速する可能性もある
やはり古民家の魅力と言えば、一般的な物件とは異なる内装や空間など、独特な雰囲気でしょう。
古民家をコンセプトとした飲食店や宿泊施設が日本全国に数多く存在することを考えると、日本人にとっては落ち着きや非日常感をもたらす特別な空間なのかもしれません。
また、日本人に限らず、外国人にとっても古民家が持つ独特の雰囲気は魅力的に映るようです。
例えば、有名な古民家群として知られる「白川郷」の観光客は、1997年の107万人から、2007年には146万人、2017年には176万人と大きく増加しており、観光客の3人に1人は外国人です。
これら日本における古民家需要の高さの要因をひも解くと、「築年数の経過化とともに価値は下がる」という不動産の一般的な常識が古民家には当てはまらず、想像以上に価値を秘めていることが分かります。
古民家のリノベーション費用・ポイント
古民家には確かに独自の魅力が備わっていますが、やはり築年数の経過とともに建物が劣化することを考えると、価値をより高めるためのリノベーションは有効な手立てです。
そこでここからは、古民家のリノベーション費用の相場、リノベーションする際のポイントなどについてまとめていきます。
古民家のリノベーション費用相場
古民家のリフォームでは、工事する内容や箇所によって費用に大きな差が出ます。
とはいえ古民家再生は、基礎の補強、水回りや内装の交換、耐震性・断熱性の向上、間取りの変更など、大規模な工事が行われるケースが多く、1,500万円程度の費用がかかるケースが多いようです。
以下は、古民家再生に該当する工事を含むリフォームにかかった費用を集計した参考データです。
参考:古民家再生のリフォーム(リノベーション)費用の相場・目安 | Panasonic
こちらでもやはり、一番多いのは1,500~2,000万円。次いで501~1,000万円と、古民家再生では、まとまった費用がかかっているのが分かります。
古民家をリノベーションする際のポイント
古民家をリノベーションする際、特に気を付けたいポイントは以下の2点です。
・古民家の良さを損なわずにリノベーションできる業者を選ぶ
・リノベーションの目的を明確にしたうえでプランを立てる
まず押さえておきたいのは、業者選び。
一般的な中古物件と比較した際の古民家独自の強みは、「内装や空間などをはじめとした独特な雰囲気」です。
この強みは一般的な中古物件には用いられていない「刻み」(手作業による木材加工)や「墨付け」(加工時の木材へのマーキング)といった伝統工法が大きく影響しており、リノベーションを施す際には、古民家の良さを損なわないよう伝統工法に対する適切な知識・理解・スキルが求められます。
当然、伝統工法は昔の手法ですから、業者の中には、経験がない、知識がないところも少なくありません。
そういった業者を選んでしまえば、リノベーションにより古民家ならではの良さが損なわれてしまう可能性があるため、注意が必要です。
また、「リノベーションの目的を明確にしたうえでプランを立てる」のも、適切なリノベーションを進めるうえでは重要なポイントです。
特に、古民家をリノベーションして売却・活用などを進めたい場合には、「利用者にとって魅力的なリノベーションであるか否か」を重視すべきだと言えるでしょう。
第三者へ提供するのであれば、当然ながら利用者の「借りたい・買いたい」という需要を満たす必要があるからです。
そのためには、「なぜリノベーションするのか?」という目的を明確にしたうえで、物件の現状分析を行い、需要にマッチした設計・業者を選ぶことが大切になります。
もちろん、素人だけでこれらを適切に判断するのは難しいですが、そんな悩みに応えられるのがアキサポです。
アキサポでは、お悩み相談から現地調査、現状分析、リノベーション、活用のサポートに至るまで一貫して対応できるだけでなく、古民家のリノベーションに最適な大工・職人の手配まで行っています。
古民家の活用やリノベーションに興味のある方は、まずはお気軽にご相談ください。
自己負担0円で古民家をリノベーションする方法
古民家のリノベーションを検討中の方にとって、やはりネックとなるのは「お金の話」でしょう。
古民家のリノベーションでは数百万円、場合によっては1,000万円以上の費用がかかることもあり、高額な費用がハードルとなってリノベーションに踏み切れないケースは多々あります。
ですがそんな方たちのために、アキサポでは「自己負担0円でリノベーションできる」仕組みをご用意しました。
【アキサポの特徴】
・リノベーションの費用はアキサポが全額負担
・物件の現地調査から分析、プランニング、リノベーション、活用までをトータルサポート
・物件の良さを損なわせず、適切な施工に対応できる大工・職人の手配までアキサポが実施
古民家のリノベーションにかかる費用負担はもちろん、適切なリノベーションに向けてのプランニングなどの所有者の手間を抑えるため、独自の仕組みを整備しました。
これまで、さまざまな古民家のリノベーションや活用をサポートする中で得たスキルやノウハウを活かし、持ち主の想いも踏まえながら、一軒一軒にベストなご提案を行っています。
古民家のリノベーション事例
古民家のリノベーションに興味をお持ちの方向けに、アキサポがこれまでリノベーションや活用を手掛けた事例をいくつかご紹介します。
活用事例について、さらに詳しく知りたい方はアキサポまでお気軽にお問い合わせください。
事例①築115年超の京町家
築115年と、歴史ある京町家を後世に残すため、リノベーション~活用までを手掛けた事例です。
活用するうえで大切にしたのは、地域の「空き家対策」および文化・街並みの象徴である京町家の「保存・再生」2つの観点。
古民家ならではの伝統文化の本質を残しながら、さらに魅力を引き出すアイデアを随所に盛り込み、現在では1日1組限定のラグジュアリーな宿泊施設へと生まれ変わりました。
事例②築年数不明の木造長屋
築年数は不明ですが、少なくとも昭和34年以前に建てられた3棟連なる木造長屋の活用事例です。
8坪の小さな住居スペースは築年数の増加に伴い老朽化が進んでいましたが、「近隣住民からの気軽に飲める場が欲しいという希望」と「カフェバルを創業したいという若者のニーズ」が見事にマッチ。
現在では、昼も夜も近隣住民で賑わう繁盛店となりました。
古民家の価格まとめ
近年、独自の魅力を備えた古民家需要が高まっていることもあり、「築年数の経過化とともに価値は下がる」という不動産の一般的な常識が、古民家に当てはまらないケースは多々あります。
それこそアキサポでも「こんなに需要があると思わなかった…」といった声を聞く機会も多く、古民家には想像以上の価値が秘められているのは確かです。
第三者に古民家を提供する場合には、修繕目的、また物件の価値を高める意味でもリノベーションが有効ではありますが、適した業者選びや費用面がネックとなるのが難しいところでしょう。
ですがそんな方にこそ、自己負担0円でリノベーションできて、なおかつお悩み相談から現地調査、現状分析、リノベーション、活用のサポートに至るまで一貫して対応できるアキサポの仕組みは適しています。
今回ご紹介した内容以外にも、古民家のリノベーション・活用事例などをご用意していますので、興味がありましたらお気軽にご相談ください。