公開日:2024.01.05 更新日:2024.02.14
名古屋市の空き家活用方法を徹底解説!自己資金0円でリノベーションし賃貸収入を得る方法とは?
名古屋市の空き家を活用したいけど、何から始めればいいか分からない。そんな悩みを抱えている方は意外と多いのではないでしょうか?リノベーションや空き家活用などが身近になったとはいえ、自分が取り組むとなると、費用や収益性など不安なことだらけですよね。
そこでこの記事では、名古屋の空き家を活用するときのポイントを解説します。リノベーション費用の相場や、予算が用意できなくても空き家活用に取り組める、自己負担0円から始められる方法も紹介します。
目次
名古屋市の空き家事情
名古屋市は、人口230万人以上を擁する中部地方最大の都市です。
平成30年住宅・土地統計調査によると、平成30年(2018年)における総住宅数は、約123.4万戸あり、空き家率は12.7%、空き家数は約15.6万戸となっています。なお、同年における全国の空き家率平均は13.6%なので、名古屋市は比較的空き家率が低いエリアといえます。
空き家数・空き家率の経年変化を見ると、空き家数は平成25年(2013年)をピークに微減、空き家率は平成15年(2003年)をピークに微減しています。
また、空き家問題で取り上げられることが多い、用途の決まっていない空き家である「その他の住宅」は平成25年(2013年)から微増しており、戸数が42,600戸、割合が3.5%となっています。この割合は、全国平均の5.6%より約2%低いです。
名古屋市で空き家活用する際に抑えておくポイント
名古屋市で空き家活用をする際には、市域全体よりさらに詳細な状況を把握しましょう。下の表は、平成30年(2018年)時点の、区ごとの空き家状況を表したものです。
区によって住宅総数に大きな差があるのはもちろん、空き家数は4,600〜1万3,010戸、空き家率は7.9〜15.8%と、同じ名古屋市内でも差があることが分かります。
また、「その他の住宅」の割合はチェックすべき項目です。その他の住宅は用途が決まっていない状態の空き家ですので、この割合が高いほど住宅の需要が低い傾向にあると考えられます。
空き家率とその他の住宅の割合は必ずしも比例するわけではなく、例えば中区では、空き家率が15.8%と一番高い反面、その他の空き家率は1.5%と一番低くなっています。
市内の住宅需要は、交通状況や周辺状況からなんとなくイメージが付くかもしれませんが、具体的なデータから見てみると、イメージのギャップに気付くこともあるのではないでしょうか。
ただ、個人でデータを読み解くのは難しい部分もあると思います。さらに詳細な状況が知りたい場合は、「アキサポ」のような空き家を専門に取り扱う業者に相談してみましょう。
名古屋市で空き家をリノベーションし賃貸物件として活用する方法
住宅需要が高い名古屋市とはいえ、空き家の状態が悪いと借り手が見つかりにくくなってしまいます。そこで積極的に取り入れたいのが、空き家のリノベーションです。
水回りや壁紙、床などをリノベーションするだけでイメージがガラッと変わりますし、建物としての資産価値向上にもつながります。
ここでは、空き家をリノベーションするときにかかる費用相場や、リノベーション費用を用意するのが難しい方向けの、自己負担0円からリノベーションを実現する方法を紹介します。
空き家のリノベーションには費用がかかる
空き家のリノベーション項目にはさまざまな種類があります。そこで、以下の表に大まかな費用相場を施工箇所と施工内容でまとめました。
居住空間関係
水回り関係
内装・外装関係
その他
出典:部位別リフォーム費用一覧(国土交通省)
相場の傾向を見ると、特に高いのが「間取りや建物全体に関すること」で、他に高いのが、材料費が高くなりやすい居室系内装及びキッチンや、材料が多く必要な屋根や外壁となっています。
リノベーションの具体的な計画を練る前に、箇所別の相場から「どれくらいできそうか」を想定しておくと、現実的なプラン作成に役立ちます。
自己負担0円でリノベーションし活用する方法
リノベーションの相場表を見て、工事費用の高さに驚いた方も多いと思います。「空き家が活用できれば」という軽い気持ちで始めるにはあまりに高額ですよね。
そんな方に紹介するのが、自己負担0円(※)から始められる空き家活用サービスの「アキサポ」です。
「アキサポ」は、空き家オーナーから借り上げた空き家をアキサポの負担でリノベーションしてから貸し出すサービスです。アキサポの収益は月々の賃料からまかなわれているので、基本的に空き家オーナーは費用負担がありません。
また、月々の賃料の一部が空き家オーナーに還元されます。空き家活用を始めたい方は、お気軽にぜひ一度ご相談ください。
※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます。
名古屋市で空き家リノベーション活用する場合の具体的なイメージ・事例
ここでは、実際に「アキサポ」を利用して空き家活用に成功した事例を3つ紹介します。今回紹介するのは、神奈川県と東京都で取り組んだ以下の3事例です。
1:社員寮 → シェアハウス 2:戸建て住宅 → サブスクリプションサービス向け賃貸住宅 3:戸建て住宅 → 飲食店 |
どれも、物件の特徴を活かしたリノベーションになっているので、空き家活用の可能性を感じられる事例になっていると思います。
事例1:【神奈川県横浜市鶴見区】元社員寮として利用されていた空き家は広々としたシェアハウスへ
建築年月 | 1988年5月 |
延床面積 | 約222.02㎡ |
構造 | 鉄筋コンクリート造4階建 |
活用事例 | コミュニティーハウス |
老朽化に伴い使われなくなった社員寮をシェアハウスに活用した事例です。建物は鉄筋コンクリート造の頑丈な造りで、共有部分や個室が広い好条件だったのですが、設備周りを中心に老朽化が進んでいたことから、活用するにはリノベーションが必要でした。
リノベーションの結果、共有部分は使い勝手が良く広々とした空間になり、個室は爽やかで、シェアハウスにしては広い4.5〜7.0畳という快適な環境を実現。さらに、本物件は駅から徒歩2分という近さに立地していたこともあり、人気の物件に生まれ変わりました。
事例2:【東京都多摩市】広々とした庭を活かし自然を身近に感じられる住まいのサブスク拠点として再生
建築年月 | 築40年(お問合せ時) |
延床面積 | 約96.46㎡ |
構造 | 木造スレート葺2階建 |
活用事例 | サブスクリプションサービス向け賃貸住宅 |
東京都多摩市「聖蹟桜ヶ丘」駅近くにある、庭付きの戸建て住宅を住宅サブスクリプションサービス向け賃貸住宅に活用した事例です。敷地が約200坪ある物件で、8年間空き家になっていましたが、定期的に手入れされていたため、綺麗な状態を保っていました。
大きなリノベーションは実施しませんでしたが、安全面を考慮して、物置状態だった離れの解体と、庭を活かしたガーデンデッキの新設を実施。活用後は、住宅サブスクリプションサービス「ADDress」の拠点として利用されています。
事例3:【東京都文京区】10年空き家だった戸建て住宅は和モダンカフェ&食事処へ再生
建築年月 | 築50年(お問合せ時) |
延床面積 | 約55.59㎡ |
構造 | 木造セメント瓦葺2階建 |
活用事例 | 飲食店(2階に茶室あり) |
相談時で築50年が経過していた、築古の戸建て住宅を、和モダンカフェ&食事処に活用した事例です。
10年以上空き家になっていたことから、全体的に大きく傷んでいる状態でした。ただ、「千駄木駅」徒歩4分の下町情緒あふれる人気エリアに立地していたことから、リノベーションをすれば活用の見込みがあるということで、飲食店に活用することになりました。
結果、和モダンの内装が心地よい、和モダンカフェ&食事処に生まれ変わらせることに成功。気軽に和文化に触れられる、文化発信の場となりました。
名古屋市の政府や自治体による空き家活用関連の補助金制度
名古屋市で用意されている補助金には、大きく「リフォームを対象にした補助金」と「空き家を対象にした補助金」の2種類があります。
≪リフォームを対象にした補助金≫
・名古屋市障害者住宅改造助成金 ・名古屋市住宅等の低炭素化促進助成 ・名古屋市家庭用燃料電池システム(エネファーム)設置費助成 ・名古屋市みどりの助成金(名古屋市民有地緑化助成事業) ・名古屋市民間既存建築物吹付けアスベスト対策助成事業 ・名古屋市ブロック塀等撤去助成 ・名古屋市木密地域ブロック塀等撤去助成 ・名古屋市非木造住宅の耐震対策助成 ・名古屋市木造住宅耐震改修助成 |
詳しくはこちら(名古屋市)
≪空き家を対象にした補助金≫
リフォームに関する補助金は、それぞれ目的と条件を満たした場合に支給されます。名古屋市内に居住していることが条件の場合もあるので、事前に確認しましょう。
また、空き家を対象にした補助金は、空き家活用推進を目的としたものと、空き家の取り壊しを目的としたものの2種類があります。
名古屋市の空き家を活用するその他の方法・手段
ここまで空き家を賃貸して活用するためのポイントを解説してきました。ただ、必ずしもすべての空き家が賃貸化に成功するわけではありません。場合によっては別の方法を検討する必要も出てきます。
そこで、空き家の賃貸化が難しかった場合のために、賃貸の特徴を振り返りながら、その他の活用法を紹介します。
①リノベーションして賃貸物件として活用 ②建物ごと売却する ③建物を解体して土地を売却する ④不動産会社に買取してもらう ⑤無料譲渡する ⑥自分で住む ⑦空き家バンクの利用 |
①リノベーションして賃貸物件として活用
リノベーションして賃貸物件として活用する、いわゆる空き家活用は、継続して貸し出すことができればメリットの大きい方法です。
継続収入が得られるだけでなく、空き家の所有権を維持したまま、維持管理の手間やコストから解放されるので、理想の活用法として考えている方も多いでしょう。
しかし、ネックとなるのがリノベーション費用です。問題を抱えた空き家は、何かしらのリノベーションを必要とする場合が多く、その初期費用を捻出できずに諦めてしまうケースが多いのです。
ポイントを絞ったリノベーションで費用を節約したり、自己負担0円(※)から空き家活用を始められる「アキサポ」を利用したりと、費用を抑える工夫が必要です。
※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます。
② 建物ごと売却する
空き家の賃貸が難しい状態でも、建て替えを前提として購入を希望する人が見つかる場合があります。例えば、空き家の立地が良い場合や、子育てに適した環境にある場合、人によっては実家の近くで土地を探している場合に見つかるケースもあるかもしれません。
ただ、空き家を売却する場合は、売却時に複数の税金や手数料がかかることを覚えておきましょう。主な税金・手数料には以下のようなものがあります。
不動産の売却時にかかる税金や手数料
・仲介手数料 ・登録免許税 ・譲渡所得税 ・住民税 ・印紙税 |
以下の記事では税金・手数料について詳しく解説しています。額が大きい話なので、必ず一度チェックしておきましょう。
③ 建物を解体して土地を売却する
空き家の状態が極めて悪い場合、建物を壊してしまった方が、買い手が見つかる場合があります。使い道がない空き家は、購入者からすれば「解体が必要な負債」なので、あらかじめ解体しておくことで、ハードルを下げる効果が期待できます。
ただし、建物を解体すると土地の固定資産税が高くなる可能性には注意しましょう。土地の固定資産税は、住宅が建っていると最大で6分の1まで減額される制度があります。また、市街化区域にある場合、都市計画税も最大3分の1まで減額されます。
建物を解体して更地にすると、これらの制度が解除され、税金を多く負担することになる可能性があるのです。
以下の記事では空き家解体のメリット・デメリットについて解説しています。固定資産税や都市計画税とも関係しているので、ぜひ一度目を通してみてください。
④ 不動産会社に買取してもらう
買い手がなかなか見つからない場合は、不動産会社に直接買い取ってもらう方法を検討してみましょう。不動産会社との条件が合えばすぐ売却できるので、第3者に売却するよりも早く・確実に空き家を手放せます。
ちなみに、買取価格の相場は売却価格の約7割です。空き家は維持しているだけでも税金や維持管理費がかかるので、早く手放したい場合におすすめです。
⑤ 無料譲渡する
借り手も買い手も見つからない場合は、空き家を無料であげる、無料譲渡という方法があります。不動産会社を介さない場合がほとんどなので、仲介手数料はかからない場合がほとんどです。
ただし、所有権を移転するときに、いくつかの税金や手数料がかかる点には注意が必要です。主な費用に、所有権を移転するときの「登録免許税」と、司法書士に手続きを依頼する場合の報酬の2つがあります。
これらの費用は、両方合わせて数十万円になることもあります。完全に無料でできるわけではないことは、あらかじめ理解しておきましょう。
⑥ 自分で住む
税金や手数料などの費用を抑えられる方法に、「自分で住む」という選択肢があります。この方法は意外と効果的で、空き家が抱える問題である、老朽化や犯罪リスクなどに効果が期待できます。
空き家の老朽化や犯罪リスクは意外と大きな問題です。老朽化が進めば破損により周囲に迷惑をかける可能性がありますし、犯罪に巻き込まれれば、地域を危険に晒す恐れがあります。
長期間住むのが難しい場合は、買い手・借り手が見つかるまでの期間限定で住んでもよいでしょう。
住む際にお片付けや家財の処分にお困りの場合は、業者に依頼する手段もあります。
→ 名古屋市内で空き家の片付けサービスを提供しているグッドサービス
⑦ 空き家バンクの利用
空き家バンクは、市が運営する、無料で使える空き家紹介制度です。都市部では設置していない自治体が多いですが、名古屋市では設置されています。
空き家バンクを運営しているのは、愛知県宅地建物取引業協会で、名古屋市と連携して事業を行っています。
Webサイトは、不動産ポータルサイトのように検索しやすい作りになっており、間取りや築年数、こだわり条件の設定も可能です。
以下の記事では、空き家バンクの登録条件や登録手続きなどを解説しています。
【借りたい方向け】名古屋市での空き家の探し方
ここからは、名古屋市で空き家探しをしている方向けに、主な探し方を4つ紹介します。
①空き家マッチングサービスの利用 ②地域の不動産屋を利用する ③賃貸・不動産のポータルサイトを利用する ④空き家バンクで探す |
物件の探し方は、物件探しの段階や求める条件によって変えるのがおすすめです。上記の方法の中では、「空き家マッチングサービスの利用」が一番細かく条件を指定でき、「賃貸・不動産のポータルサイトを利用する」が、一番手早く情報収集できます。
つまり、それぞれの方法のメリットを活かした使い分けが大切ということ。それぞれ詳しく見ていきましょう。
① 空き家マッチングサービスの利用
空き家マッチングサービスとは、「空き家を買いたい・借りたい人」の悩みや要望を事前にヒアリングした上で相性の良い物件を紹介するサービスです。
空き家バンクの場合、物件情報はWebサイトなどに公開されており誰でも確認できる状態となっていますので、魅力的な物件は競争になってしまうことも珍しくありません。
一方の空き家マッチングサービスでは、世間に出回っていない物件を紹介してもらえるため、思わぬ掘り出し物に出会える可能性があるのが大きなメリットです。
アキサポでもお客様からの希望条件などをもとに物件探しのサポートをしていますので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。
② 地域の不動産屋を利用する
希望の地域に詳しい不動産屋を探しているなら、昔からその地域にある、地域の不動産屋へ行ってみましょう。ポータルサイトには載っていない、ここだけの物件情報に出会えるかもしれません。
また、地域の生きた情報を持っているのも地域の不動産屋の強みです。空き家を探している旨を相談しておいて、見つかり次第情報を提供してもらうという使い道もあります。その地域を訪れたときは、一度立ち寄ってみるといいでしょう。
③ 賃貸・不動産のポータルサイトを利用する
情報を広く・手早く仕入れたい場合は、賃貸・不動産のポータルサイトを利用するのがおすすめです。地域や路線、地図などから多くの物件情報をまとめて見られるので、物件数や相場などの情報収集に役立ちます。
ただ、ポータルサイトと現地でイメージが違うことはよくあるので、気になる物件を見つけたら、必ず現地も確認するようにしましょう。時間がない場合は、ひとまずGoogleのストリートビューを使うという方法もあります。直近の現地の様子を確認することができます。
④ 空き家バンクで探す
空き家バンクは無料で使えるサービスなので、不動産会社には登録されていない、ここだけの物件に出会える場合があります。無料だけに物件の状態は様々ですが、上手く使えば穴場物件を見つけられるかもしれません。
名古屋市の空き家バンクは、不動産ポータルサイトと同じように条件検索ができて使いやすいので、ポータルサイトと併せて利用してもいいでしょう。
ちなみに、空き家バンクで物件を探したり、内覧したりするまでは無料ですが、実際に取引をする場合は、通常の不動産取引と同様に、不動産会社が仲介に入ります。
名古屋市の空き家リノベーション・活用のまとめ
名古屋市は全国で見ても人気が高い居住エリアなので、それだけに空き家活用を検討している方は多いと思います。とはいえ、とりあえず空き家活用を始めれば成功するわけではありません。エリアごとの需要や物件の特徴を理解し、最適な方法を選んでこそ成功が期待できます。
また、空き家活用に必要なリノベーションには多額の費用が掛かります。それだけに、施工箇所の取捨選択が大切ですし、費用対効果を意識することが求められます。
忘れてはいけないのが、空き家活用サービス「アキサポ」の存在です。初期費用の用意が難しい場合でも、自己負担0円(※)から空き家活用を始められます。
名古屋市という好立地に物件を持っているなら、積極的に活用したいところです。「アキサポ」では、自己負担0円(※)で空き家の周辺調査から活用方法の提案、リノベーションまで対応可能なので、ぜひお気軽にご相談ください。
※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます。